山を駈ける風になれ’99年創刊号

'99 8月1日
島田一志様

お元気でご活躍のことと拝察いたします。
MTBで山に入れるのももう終わりといいながら、クモの巣を払いながら走っていらっしゃる
のではないでしょうか。実は何を隠そう私がそうでして、今年の6,7月は例年になくMTB
比率が高いのです。
 さて、6月以降の近況を紹介させていただきます。お手隙の時間にでも読んでみて下さい。
ホームページで紹介して頂くことは何ら差し支えありません。どこに行こうかと考えている
マウンテンバイカーの参考になれば幸いです。

6月5日(土) 釣鐘山(2.5万図 伊丹、広根)
 大国寺の丹波茶まつりに行く予定だったが、仕事疲れのせいか、朝から気合いが乗らず超近場に
行き先変更。釣鐘山は毎年8月15日に山上で釣鐘火を焚くという、昔の川西市民にとっては
京都の大文字焼きのような存在の山。阪急雲雀丘花屋敷駅のすぐ北側にある標高205mの小さな山だ。
山全体が滋光林という寺の境内で頂上めがけて広い石段が一直線に伸びている。お陰でMTBは
担ぎっぱなしだが、登る毎に開け行く大阪平野の眺望は見事だ。更に北の石切山に向けて山道が続いて
いるのを確認して小憩の後下山する。(本日の走行距離26km)

6月6日(日) 大国寺〜川代渓谷周回(2.5万図 篠山)
 昨日4時間も昼寝をしたので気力、体力共回復。というわけで午前5時35分出発。今日はロード
レーサーだ。無風も手伝ってか古市まで自己ベスト3に入る走りで7時30分に大国寺についてしまう。
夜間冷え込んだのか周囲の山には霧が残っている。国道を通らずに川代渓谷へ抜ける道を走った後、
篠山城下を周回したり、寄り道をしたりしながら、9時に大国寺に戻ってくる。だが、今年はスタンプ
ラリーは無く、俳句ラリーだけのよう。仕方なくそのまま家目指して飛ばせば、11時少し前には帰り
着いてしまった。(本日の走行距離116km)

6月12日(土) 大野山(2.5万図 木津、福住)
 朝から山頂でゆっくり寝転がりたい時に出かけるのがこの山。もう15回は登っているだろうか。
山頂直下までは舗装路が通じており、ロードレーサーで飛ばせば、家から2時間で山頂に立てる。
頂上に設けられたベンチの上に寝転がり、野鳥の囀りをBGMに流れる雲を眺めるともなしに眺める。
北摂ではメジャーな山とは言え、午前8時前に登ってくるような人はいない。アジサイの花はまだだったが、
淡い紫の花をツケタコアジサイがひっそりと咲いていたのが印象的。暫しまどろんだ後、帰路に着いた。
(本日の走行距離82km)

7月4日(日) 高代寺山(2.5万図 広根、妙見山)
 高代寺山は「能勢の妙見さん」の西隣に位置する山。ストレートに行くと片道25km程の距離なので、
川西から阿古谷、名月峠、倉谷、大槌峠、光風台と回り南側から登る。こうすると50km以上になる。
南面ルート途中から高代寺に続く地道の林道は草深いところもあるが全般に平坦で乗車率も高い。NTT
無線中継塔入り口横から強引にヤブをかき分け2等三角点に辿り着くと、反対側(高代寺)から登路が
ついていた。(本日の走行距離77km)

7月11日(日) 百丈岩〜生野高原(2.5万図 武田尾)
 連日スカイスポーツではツール・ド・フランスの生中継をやってくれるものだから眠たくてっしようがない。
ツールの走りに感化されたわけでもないだろうが、MTBだというのにハイペースでとばし、大回りして道場へ。
百丈岩へは北の水久野から。地形図には無い林道幅の道を辿っていくと、百丈岩と静ヶ池を結ぶ鞍部に到着。
百丈岩の4等三角点を踏み、岩場の先端で小憩。その後、道を戻り静ヶ池へ。ほぼ平坦なシングル・トラックで
クモの巣を気にしなければ、かなり乗れる道だ。これまた、地形図の破線とは少し違う道を越えて生野ダムへ。
ダムの欄干を乗り越え、鉄の扉をくぐって登るとそこは生野高原住宅地。北摂の山並みが一望できる住宅の横で休んで、
そこの老婦人と暫し会話。「冷たい飲み物でも」と勧められたが、丁重にお断りし、赤坂峠に向けてダウンヒルを
楽しんだ。(本日の走行距離66km)

7月17日(日) 白山(2.5万図 柏原)
 氷ノ川(加古川)右岸に針峰を突き上げる白山を目指す。MTBで走れる山ではないので、ロードレーサーで
登山口の鷲住寺まで走り、山頂をピストンすることに。鐘ヶ坂トンネルの下りで66km/hを記録、自己最速で柏原に着く。
いけない、頭の中は完全にツール・モードになってしまっている。登山口で猪垣を乗り越え、山頂を目指す。
1本道で迷うことはない。山頂直下まで植林帯の中をジクザグに登る道が続くが、地元の山の会の方が各合目毎に
標識を整備してくれているのが救い。山頂で暫し展望を楽しみ帰路に着く。(本日の走行距離142km)

7月20日(火) 高山(2.5万図 谷川)
 山南町の高山は、昨年一度登っているが、今度はMTBを家に置いての「歩き」だ。というのも、「兵庫丹波の山」
の著者である、慶佐次先生率いる大阪低山跋渉会の例会山行に特別参加させてもらったのだ。先生は今、毎日新聞旅行
に紀行文を連載執筆中で、丹波の山を登り直していらっしゃるとのこと。初対面ではあったが、文章ににじみ出ている
通りの温かい人柄で、いろいろと興味深いお話を伺うことができ、また会の皆さんとも楽しく話をすることができ、
実に有意義な一日を送ることが出来た。

7月24日(土) 柏原、石生、黒井周回(2.5万図 柏原、黒井)
 梅雨も明け、天気も上々と思っていたのに、天気予報専門チャンネルの画像には兵庫県北中部に雨雲が、、、。
ま、その内何とかなるだろうと青垣町の岩屋山を目指して出発。一路、R176を北上する。三田、篠山境界辺りで雲行きが
怪しくなったものの、すぐに晴れ上がり、これなら大丈夫だろうと柏原に入る。と、どうだろう。柏原から黒井方面は
カンカン照りの天気だが、青垣方面の山は雨雲に覆われているではないか。未練たらたら暫くゆっくりと北上を続けて
いたが、どうにもだめと見切りを付け表記の周回コースに切り替える。帰りは、炎暑と猛烈な向かい風で大幅スピード
ダウン。ヘロヘロになりながらのゴールインとなった。(本日の走行距離143km)

 それから、休みがとれずに延期していた氷ノ山MTB山行ツーリングが復活しました。家族会議の結果、8月の連続休暇
の内、2日だけですが獲得することに成功。8月8日早朝、自宅を出発し、篠山、福知山、和田山、八鹿と走って、関宮町
福定の民宿で1泊。次の日氷ノ山に登り、三の丸越えで戸倉側へ下山。あとはR29をひたすら南下、山崎で中国道沿いの県道
を、福崎、滝野社、三田と走って、宝塚に戻ってくる320kmの周回コースです。
 島田さんにとっては、庭の延長のような山かもしれませんが、私にとっては、自走で走る最高峰である上に、炎暑の中の
走りという過酷な条件。氷ノ山をどれだけのタイムでクリア出来るかが、このツーリングの大きなポイントであると思って
います。


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