山を駈ける風になれ2008年1月号
2007年12月2日(日)北摂/大峰山~武田尾~名塩(2.5万図 武田尾)
穏やかないい休日が続きます。昨日もロードで100kmばかり走ったが、何となく物足りない。いい天気
とわかっているから寝ているのが勿体ないという単なる貧乏性?暗いうちからごそごそ起き出し、MTBで
近場を走り出す(6時39分)。
久しぶりに大峰山へ行こう。最短距離で十万辻を目指す。ちんたら上っても30分もすれば十万辻に着く。
ゴルフ場入口の方を回ってトンネルの上を走り登山口に(7時17分)。自宅から8km弱で標高380m
のシングルトラックを走れる手軽さ。
いきなり500mの連続乗車区間。中山方面分岐で西に折れMTBを担ぎ上げれば475m鉄塔下ビューポ
イント(7時32分)。雲海たなびく大船山、天上畑方面を眺め、傾斜が緩やかになって再び乗車可能とな
るとすぐに大峰山山頂(552.3m)である(7時48分)。
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ビューポイントから大船山方面の眺め | 静かな大峰山山頂 |
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来るたびに登頂標、標識、テープの類が増えているのが目障りだが、さすがにこの時間は誰もおらず静かな
山頂を暫し楽しむ。
ひと息ついたところで武田尾方面に向かう。実はここから武田尾に下るのは初めてである。ご機嫌な山道走
りが続く。朝から気分爽快だ。これだけ乗車率が高いと申し分ない。
雲海の武田尾渓谷が樹幹越しに見え隠れし始めると傾斜が急になり乗りづらくなってくる。暫く「押し」の
入る下りを我慢すると、道幅は広がり傾斜も緩くなり美しい紅葉を眺めながらの走りに変わる。MTBを停
めてデジカメを構える回数が次第に多くなる。
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武田尾方面へ快適な走りが続きます | 一幅の絵のような景色の中を走ります |
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桜の園(といってもチェーホフではない)が近くなってきたところで、山が真っ赤に染まったかと思うばか
りの見事な紅葉が現れる。この時季にこんな美しい紅葉に出会えるとは予想だにしていなかったので感動も
のである。まさに“早起きは三文の得”。
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突然現れた紅葉ポイント | まさに燃えるような光景です |
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絶景ポイントを過ぎるとすぐに廃線跡に出る。トンネルを2つくぐって武田尾に。中高年ハイカーの一団と
すれ違う。武田尾温泉の橋を渡る。靴の中の落ち葉を払って名塩へ出るハイキング道にMTBを担ぎ上げる
(8時52分)。
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廃線跡に出る | 再び山道を・・・ |
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最初こそ雑草が絡まる乗り辛い山道だが、次第に木漏れ日に包まれた快適な連続乗車トラバース区間に変わ
る。枝尾根の先端に出たところでMTBを担いで登り切れば再び乗車可能な区間が待っている(9時15分)。
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ここまで登ればまた快走路が始まります |
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ここからはゴルフ場端をぐるっと回り込みながら南から西へと走る。途中で左にUターンするように現れる
林道に入って木ノ元の清瀬台に下ろうと思っていたが、ダブルトラックの林道を爆走している間に行き過ぎ
てしまったようだ。
あと戻りするのも面倒くさい。そのままゴルフ場正門前を下り、立派な道路だけが出来上がっている東山台
の一番上の道を走って名塩駅前-木ノ元集落(旧道)を通って宝塚に戻った。
(本日の走行距離 29km)
2007年12月8日(土)篠山/細工所城址(2.5万図 村雲)
低山歩きと山城址歩きを兼ねて篠山盆地の東端にある細工所城址(404m)を訪ねる。細工所城は「丹波
の荒木鬼」と恐れられた荒木山城守氏香が天文年間(1550年代)に築城した山城で、荒木城とも井串城
とも呼ばれる。
波多野秀治に属し明智光秀軍の猛攻を受け、天正5年(1577年)落城したと歴史が伝えている。
6時33分ロードで出発する。今年一番の冷え込みというので気合を入れて走り出したが、昨夜の雨の影響
か、それほど冷え込んでもいない。赤坂峠は気温3℃、意外と暖かい。しかし道場を過ぎた辺りからだんだ
ん気温が下がってくるのを体感する。
新三田にある道路脇の気温表示はマイナス1℃。体の感覚は間違っていなかったようだ。篠山盆地に入るま
で氷点下の中の走りが続く。
8時15分篠山口の前を通過、8時31分篠山の中心部二階町通りに入る。「大売出し」、「せいもん払い
」の横断幕がかかっている。何でも「バーゲン」という言葉で片付けてしまうこのご時世「せいもん払い」
という情緒あふれる言葉が残っていることに感動しながら更に盆地を東に走り細工所の交差点に着く
(8時55分)。
国道から1本東に入った道路脇に『細工所城跡』の説明板がある。背後に見えている山が細工所城址である。
登山口に向かう。民家の横に『細工所城址』と書かれた案内標識がある。ロードを担いで登山道に入りちょ
っとした平坦地にデポ、仕度して山歩きにかかる(9時02分)。
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登山口(背後の山に向かいます) | いい道が整備されている |
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よく手入れされた道で落ち葉がふかふかの優しい道が続く。赤い鳥居が現れる。城跡へ向かう道は左から回
りこむようにいけばいいらしい。手前に小さな祠がある。中を覗いてみると役行者像がある。この山にも行
場があったのだろうか。
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途中に祀られているのは役行者 | 細工所城址山頂 |
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くどいほどの案内標識に見送られながら少し急な部分を2回クリアすればもう山頂に到着である(9時13分)。
正味10分ほどで登れるお手軽な山歩きである。大きな木がひっくり返って超現代アートのオブジェのよう
になっている。
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まるでオブジェのよう | のんびり陽だまりで軽食休憩をする |
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南へ歩を進める。広い本丸跡である。ふもとの説明板には約900㎡と書かれてあったが、往時はさぞかし
立派な山城があったことであろう。
あれほど寒かった朝もぐんぐん気温が上がり雑木林に囲まれた城跡は気持ちのいい陽だまりになってきた。
お菓子を頬張りながらしばし周囲を散策し、元来た道を辿って下山、再び篠山の中心街を観光しながら帰路
についた。
(本日の走行距離117km)
織田(おりた)さんへのメールはbabrx800@jttk.zaq.ne.jpまで・・・。
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