山を駈ける風になれ2011年 11月号

 
2011年10月2日(日)能勢/逢坂峠〜野間大原周回(2.5万図 妙見山)
秋の能勢路を満喫するのんびりツーリング。どこを走るか特に決めずに出発する(5時50分)。

晴の予報にしては厚い雲が覆っている。先週の1泊ツーリング疲れか、昨日のヒルクライム練習
疲れか、全くスピードが上がらないまま川西能勢口を通過、第1休憩ポイントの杉生に着く。ま
ずは中山峠を越えて栗栖へ。続いて手作り豆腐で有名なお店の角を曲がり、宿野から逢坂峠へ。
いつもながらではあるがクリのイガが道路上に散乱している峠を越えて、ひいらぎ峠に着く
(8時04分)。
柊峠

丹波と摂津の国境であったひいらぎ峠には吉野の関所跡の碑が立っている。今も京都と大阪の府 境で、『京都府支配所、大阪府支配所』の境を示す石標も立っている。 さて今日は能勢路の秋をのんびり行く企画なので、ここでターンし、R477を野間方面へ南下 することにする。風情のある家並みが続く街道筋を倉垣、地黄と進み野間中の交差点へ。 さてどっちへ行こうか。地形図を広げる。扇形の道が不思議な雰囲気を発して、以前より気にな っていた野間大原を訪ねることにする。とはいえそのまま向ったのでは面白くないので、少し後 戻りし、点名「大原」の北の峠道を回って野間大原に向かう。
ヒガンバナの咲く道

妙見奥の院から南に延びる山塊と「大原」の鞍部に向かう峠道は1車線の趣のある道である。道 の両側にはヒガンバナが咲き乱れ、コスモスの花の向こうにススキの穂が揺れているという山村 の秋満載である。 鞍部手前に「大原」に向かう山道を見つける。登り口を見つけてしまった以上、訪問しないわけ にはいかない。ロードをデポして山の中に入る(8時40分)。
鞍部から点名「大原」「大原」4等三角点

  山に入っていきなりのコブ。巻き道とコブに登る踏跡が付いている。迷わず踏跡を行くがコブを 越えた先で2つの道は合流している。コブを越えたところからはヤブになるが、踏跡はしっかり 付いておりすぐに東西に張り出した頂上部に出、西へ少し移動すると4等三角点(365.0m) が埋まっている。 登り口からの所要時間は10分ほど。といっても連続して現れるジョロウグモの巣を立ち止まっ て払っている時間が長かったので実際は5−6分程度か。展望も無い薄暗い頂上部なので早々に 鞍部へ戻る(8時56分)。 鞍部を越えたところにある農道を下って扇形の道を走る。単に川に並行に道が付いているだけだ が、扇形になっていることで“扇の骨”に当たる道との交差がすべて微妙なカーブを描いていて 面白い。 不思議な感覚を味わって野間中へ戻る。サイクリストの一団が野間峠目指して上っていく。彼ら とは反対に西へ向かう。野間の大ケヤキのところにも休憩しているサイクリスト達が。満開のソ バの花を見ながら静かな能勢路を駆け抜けるともう川西。 腹が減ってきたなあ。いつものコンビニへ寄るか。風景を愛でていても食欲には勝てない?いや 食欲の秋でもあるからね。自分にそういい聞かせブランチ・ポイント目指してスピードを上げた。      (本日の走行距離 92km) 2011年10月8日(土)京丹波/鎌谷〜質美周回(2.5万図 胡麻) 3連休がスタートしました。この連休も連日穏やかな好天に恵まれるとのこと。3日間とも走り たいが今年はわが家の予定が盛り沢山。走れるのは今日しか取れないので、ちょっと長めに標記 のコースを走ることにする。来年の1泊ツーリングのコース下見(一部距離計測)を兼ねての走 りでもある。 夜明け前の5時41分スタート。まずはR176回りで栗柄峠を目指す。2週間前の1泊ツーリ ング時よりも調子はいい。道場から三田にかけては北東寄りの向い風と霧でスピードは一旦落ち るも、断続的に現れる霧の中の走行も軽快にこなし、7時55分栗柄峠に到着。最低気温8℃の 中を走った割にはまずまずのタイムだ。 霧が晴れてきた。ようやく気温が上がってくるかと思われたが、鼓峠から本郷への下りでまたも や霧、更に瑞穂町の鎌谷奥へ向かう峠道では薄暗い杉林の中の走行、更に鎌谷から水原(R9と の合流地点)までも霧ということで、結局9時前まで陽の目は殆ど見られず。
鎌谷奥へ。ここから京丹波町に入ります

R9とR173がクロスする和田の交差点から2kmほど北に走り、下山方面に峠道を上る。8 年前、吉尾山に上った時に一度走っているが全く記憶なし。距離は短いが地形図で見るよりも傾 斜がきつい。 峠を越えてしばらく下ると集落のそこここで秋祭りの準備が始まっている。この道は質美街道と 呼ばれる道だそうだ。山陰本線をまたぐ踏切の名前もずばり「質美街道踏切」。踏切を渡るとす ぐに下山駅である(9時20分)。
質美街道踏切

「撮り鉄」の親子連れがカメラを構えている。駅の退避線に停まっているのは普通電車。何を撮 るのかなとホームに出たところで特急列車通過のアナウンス。と思ったら新型特急が目の前を通 り過ぎていった。福知山線の「こうのとり」と同じ型の列車だが、山陰本線の方は何と言う名前 だろう。 ひなびた駅前は何もないが昭和の時代に見られた地方の駅前風景が残っている。再び自転車にま たがってR27に出、R9との合流地点にある『山形屋』でブランチを摂る。とはいってもまだ 9時半過ぎなので、実際は隣接のコンビニで弁当を買って駐車場脇の日当たりのいい場所で食べ る。 『山形屋』は道の駅の「はしり」のような存在で、16年前に初めてこの方面を走って以来立ち 寄ることが多い店である。店内をぐるっと冷やかして回ったところで外へ出ると、目の前に無線 中継塔が立った小山があるのに気付く。 地形図を広げてみると運動公園の中にあって頂上まで散策路が付いているようである。ならば展 望もよかろう、と訪ねてみることにする。
花崗山

運動公園に入ると案内図に「花崗山」とある。ひろびろとした芝生は町民憩いの公園になってい て小さな子供連れの家族が秋の一日を楽しんでいる。町の真ん中にこんな広い見晴らしのいい公 園がある京丹波町民が羨ましい。 自転車を置いて「花崗山→」の案内板に導かれるままに遊歩道を歩くこと5−6分で東屋の建つ 山頂に着く(10時15分)。脇に4等三角点が埋まっている。271.4m。志方の城山より 0.1m高いが、比高70mほどしかないので可愛い小山である。
花崗山山頂紅葉始まる丹波運動公園

  色づき始めた公園内の木々を眺めながらデポ地に戻り公園を後に、旧道を須知の古い街並みを見 ながら南下する。街並を抜け山が迫ってきたら中山峠(船阪峠ともいうらしい。ちょうどここで 本日100kmを超える)。1車線のワインディング・ロードを下り終えれば、園部の船阪。い つものホームグラウンドである。
亀岡でみたコスモス畑

残りは50km。毎月のように走っている道ではあるが、この季節は沿道にコスモス畑などが見 られて目を楽しませてくれる。亀岡市に入り、柊峠を越えたらもう能勢。東寄りの風が追い風基 調になって軽快な走りが続く。 すっかり暑くなった能勢路に戻ってくればすれ違うサイクリストの数がぐんと増える。秋を全身 で満喫したいい一日を過ごすことができた。         (本日の走行距離154km) 2011年10月23日(日)北摂・丹波/天王〜篠山周回(2.5万図 福住他) 大雨洪水警報が出るほどの雨も夜半には上りどうにか持ちそうな天気、山の中に入るとびっしょり 濡れそうなので標記コースを走ることに決める。2週間前に走ったコースを一回り縮小して反時計 回りに周回をする。 5時57分スタート。路面はまだかなり濡れていてスリッピーな状態である。気温19℃、日中の 予想気温25℃の夏日ということで勿論真夏と同じ恰好で走れる。いくら温暖化が進んだとはいえ、 10月の下旬に半袖・半パンのジャージ姿で走れるのは異常というほかない。 これぐらい気温があると筋肉もなめらかに動く。先週に続きこの時季としてはいいタイムで杉生を 通過、杉生新田、泉郷峠を越えて天王に着く(7時54分)。日差しが出て路面が乾きはじめる。 ひと息ついて福住に向かう。ちょっとスリッピーなところもあるが15分ほど快適なダウンヒルを 楽しめば細工所である。八ケ尾方面は今まさに霧が晴れようとしているところだ。細工所の交差点 近くにあるコンビニで早めの食糧補給を済ませ、駅伝コースを篠山市街地方面へ走る。 どこかの高校の陸上部とすれ違う。2週間後には高校駅伝県予選大会が迫っているからコースの下 見も兼ねて走りにやってくる高校は多いだろう。風はやや北寄りになったが足は快調に回っている。 久しぶりに王地山の麓を回り込むように走って大手前広場に入る(8時48分)。 二階町へ入る手前で女子の優勝常連校のバスが停まっていた。今日も篠山は賑やかな一日になりそ うだ。
駅伝コースから愛宕山、中尾の峰方面を眺めながら快走する

R176を南に走る辺りから風は西寄りに変わる。古市では今年は終わった(と思っていた)筈の ヒマワリ畑でヒマワリが咲いている光景に出遭う。コスモスも終わりかけようとしているのに何だ か変だ。 変だ、といえば今日はどこまで走っても足の調子がいい。赤坂峠の下りではカーブを利用して<ク ルマを引き離す快走。明日反動が出なければいいが・・・。        (本日の走行距離112km) 織田(おりた)さんへのメールはbabrx800@jttk.zaq.ne.jpまで・・・。

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