山を駈ける風になれ2011年 12月号

 
2011年11月3日(木)京都丹波/八木〜園部周回(2.5万図 殿田・園部他)
晴の特異日ということで天気予報を気にする事も無く秋の亀岡盆地から能勢路をぐるっと周回する
ことに。

6時00分出発。何だかどんよりした空でまだ暗い。東に向かって走るということは朝日を迎える
恰好になるのですぐに明るくなるだろうと思ったが、曇天は曇天。一向に明るくならない。行き交
うクルマのヘッドライトが消えたのはR423分岐の木部辺り。 

東寄りの向い風で思うようにスピードが上がらないが、まずまずのタイムで余野に着き、一気に亀
岡に下るとR9を北上、交通量の多さを嫌って月読橋で桂川の左岸をのんびり走る。交通量が殆ど
無いのは結構なことなのだが、単調なので退屈だ。
文覚橋の先で左折、吉富駅方面に向かい今やすっかり有名になった豆腐店の前を通過する(8時2
0分)。ちょうど出勤時間のようで次々とマイカー通勤の従業員が本社工場に吸い込まれていく。
ジョニー像というそうです

吉富駅前を右折、R9が山陰本線を跨ぐ上りのてっぺん辺りで山の麓に赤い鳥居が続いているのを 見つける。もしかして天神山に登る道か? 急遽寄り道をすることに決める。自転車を担いで階段の上に置き、参道を歩き始める(8時30分)。 最初こそ地面を葛の蔓が覆う歩きにくい道だったが、急な階段を登る頃から落ち着いた雰囲気にな り、すぐに朱色の祠が並ぶ稲荷神社が現れる。
稲荷神社があります天神山山頂

  道はここまで。あとは軽度のヤブ漕ぎで頂上に立つ(8時45分)。木々に覆われて展望は無い。 どこからも山道は上って来ていない。地形図に名前があり、街の中心部からも近いので登山道が付 いているものと思っていたが無いようだ。
紅葉始まる

下りはルートを変えて青いオブジェのような物が見えた方に向かう。ヤブをかき分けて近づいてみ るとそれは青いビニールシートで覆われた中継塔のようで、数人の作業員の姿も見える。きっとあ の向こう側には作業用の道が付いているのだろうが、ヤブをかき分けてひょっこり現れるのも何だ か怪しい。ヤブの中を適当に迂回して作業車がぎりぎり見えない辺りの簡易舗装路に飛び出す。 舗装路を下ればやがてお寺の裏へ。お寺の横を下るとR9脇の歩道に出る。登り始めた地点から1 00mも無い場所だ。デポしていた自転車を回収して再び走りだす。腹が減ったのでまずはコンビ ニでブランチ休憩だ(9時12分)。 園部河原町交差点を西に折れればいつもの周回路。亀岡市境手前の旧R372を走っていると前方 にパトカーが2台、村の人が何人か見える。珍しいな、事故でもあったのかなと思って近づいてみ ると、そこには“お縄になった”大きなシカ。なるほどね。らしいや。 今日もサイクリストが多い。暖かいからなあ。のんびり走るつもりが柊峠の上りで前方にサイクリ ストを見つけるとまたしてもペース・アップ。秋の風景を撮るつもりだった能勢路が気が付けばも う川西に。いつまで経っても冷静な走りができないことを反省。      (本日の走行距離112km) 2011年11月20日(日)北摂・丹波/天王〜篠山紅葉巡り(2.5万図 福住他) 昨日の大雨も夜半には上ったというものの、まだ路面はしっかり濡れている。空模様も今一つだが 晴れるとの予報に賭けて恒例の紅葉を愛でるツーリングをすることに 6時23分スタート。路面はまだかなり濡れていてスリッピーな状態。無風。天気の回復と共に西 よりの風が強くなりそうなので、最後は追い風を受けて帰って来れる反時計回りコースを選択する。 杉生新田のモミジに立ち寄る(8時01分)。先週走った時よりも赤が深みを増している。肉眼で は深紅のこのモミジが一番いい色をしてると思う。
杉生新田のモミジ

天王の神社に立ち寄る(8時22分)。ツインのイチョウの黄葉が見事だ。昨日の雨で散ったモミ ジも美しい。国道から少し奥に入っただけで聞こえてくるのは鳥の囀りだけ。のどかな朝だ。
天王にて

福住に下り、細工所でブランチの後、おきまりの洞光寺へ(9時10分)。大型の観光バスが停ま っている。ちょっとメジャーになり過ぎ。来年からは他へ行こうか。でも、これだけ暖かい日が続 いている割には見事。
洞光寺のモミジ

西風に悪戦苦闘しながら篠山大手前広場に入る(9時32分)。春日神社のモミジは既に散ってし まっている。残念。特に霧の朝はいい絵が撮れるのだが、それはまた来年の楽しみに取っておこう。 風が強くなってきたので早めに切り上げて帰路につく。斜め後ろからの追い風でぐんぐんスピード アップする。快適だ。今日はサイクリストを見ないなと思っていたら、天上橋手前で前方にサイク リスト発見。BMCレーシングのジャージだ。追いついたところで、サイクリストは有馬方面へそ れていく。 入れ替わるように対向車線を同じくBMCのジャージを着た人が下って行く。カデル・エヴァンス のツール優勝効果は絶大だ。 北六甲台までくれば完全追い風基調。いつも渋滞する赤坂峠−生瀬間も今日は交通量少なく、怒涛 の走りでゴ−ルイン。      (本日の走行距離113km) 2011年11月27日(土)丹波/旧山南町紅葉巡り(2.5万図 谷川他) 先週に続いて紅葉狩りツーリングを行う。今日の目的地は旧山南町。山南町には山南三山と呼ばれ る紅葉の名所あるがどうだろうか。 6時25分スタート。この時季らしい冷え込みの朝となった。日中は穏やかに晴れると言うが、こ の分では前半は霧の中の走行を余儀なくさせられそうだ。最初の峠、赤坂峠は気温0℃、先週より 一気に10℃以上も下がると体がついていかない。 西寄りの向い風が吹いていて気持ちよく下れない。北六甲台を過ぎるといきなり霧に突入する。こ こから視界30〜50mの世界が続く。休憩ポイントと決めている古市の自販機コーナーで温かい ココアを飲む。手がかじかんで硬貨が上手く掴めない。 篠山盆地に入ると更に霧は深くなる。舞鶴道は大飯高浜から三田西まで霧のため速度制限をしてい るようだ。この霧は日本海まで繋がっているのか。鳥になって上空から眺めてみたいものだ。結局 霧が晴れたのは鐘ケ坂トンネルの手前。柏原に下る頃には先ほどまでの灰色の世界が嘘のように鮮 やかな秋色の世界に変わる。 奥野々トンネル越えで山南町に入る。最初の目的地は円応教本部近くにあるコンビニ。腹が減って きたのでブランチ休憩だ(9時03分)。ここは山南三山の一つ石龕寺の近くだが、いつもこのお 寺で見事な紅葉に出遭ったことが無いのでパスして、常勝寺に向かう。
常勝寺のモミジ

常勝寺はサクラが見事だが紅葉もいい。参拝者用駐車場に自転車を停め境内を散策する(9時25 分)。モミジの赤が石段に映えて美しい。お参りの人達に挨拶を交わしながらしばし散策、次に慧 日寺に向かう。
石段に映えるモミジ

この辺は最近部分的に道路が整備されて走りやすくなっている。将来的にどうなるのだろう。そん なことを思いながら走っているといきなり目の前にトンネルが現れる。「愛宕山トンネル」と名前 が掲げられている。 じゃあこのトンネルが貫通している小山は愛宕山というのだろうか。小山の上に祠でもあるのだろ うか。俄然興味がわくが、探索は後日のこととして慧日寺に向かう(9時55分)。
気になる「愛宕山トンネル」の名前

残念なことに紅葉は今ひとつ。おまけに寺務所の茅葺屋根を葺き替え中でゆっくり境内散策とはい かない。早々に退散する。 小峠を越えて大国寺でも寄ろうかと思ったが、案外足が残っていないので真っ直ぐ帰ることにする。 お寺の紅葉もいいが、雑木山の紅葉が美しい。風はいつしか向きを変えて東の風に変わっている。 向い風じゃ飛ばすのもしんどい。周囲の雑木山の紅葉を眺めながらのんびりツーリングに切り替え ゆっくりと帰った。      (本日の走行距離131km) 織田(おりた)さんへのメールはbabrx800@jttk.zaq.ne.jpまで・・・。

表紙にもどる

『山であそぼっ』にもどる