山を駈ける風になれ2013年 4月号

 
2013年3月9日(土)篠山/三釈迦山〜332山(2.5万図 篠山) 
今年は年初から原因不明の発疹、腰痛と次に見舞われて不本意な走りが続くが、今日は4月下旬頃
の陽気になると言われれば走りださずにはおれない。ちょっと足慣らしも兼ねて去年も訪れたこと
のある丹波並木道中央公園の標記の山を目指すことに決める。 

6時08分、もうこの時間でも随分と明るくなった。どんどんと春に向かっているようだ。痛み止
めを飲んでいるので問題はないが、かなり遅めのタイムで赤坂峠を通過すると、やや追い風にも恵
まれスピードを上げながら快走。三田駅周辺の中心部で悉く信号にひっかかる不運はあったものの、
8時12分丹波並木道中央公園の管理棟前に到着する。
春霞の西多紀連山を眺める

朝の公園は人影も無く、この広い敷地を一人占めしているようで気持ちがいい。本当なら北に西多 紀連山が迫る迫力ある展望が楽しめるのだが、黄砂の影響で霞んでいる。『三しゃか山へ』と書か れた標識の前にロードを置いて遊歩道の階段を登って行く(8時22分)。 ところどころに簡単なクイズが書かれたプレートが立てられていて、小学生にも楽しみながら山歩 きをしてもらえるよう配慮がなされている。
ハイキングコースが整備されています三釈迦山山頂

8時30分三釈迦山山頂に着く。登山口には『山頂まで15分』と書かれてあるが、大人の足で歩 けば7−8分で着く。去年訪れた時は暑かったのでここで引き返したが、今日は更に尾根筋に沿っ て付けられた遊歩道を西に辿る。 このまま遊歩道を歩いていけば332山に行けるかと思ったが、遊歩道は332山手前で北に下っ て行く。332山へは踏跡を辿っていく。踏跡は明確に付いているので迷うことはない。8時50 分、332山に着く。
332山頂上部

頂上部は狭く展望もない、これぞ丹波の静かな山歩きが楽しめる山である。踏跡は更に西に向かっ て付いているが、公園まで戻るのがやっかいなので、さきほどの遊歩道を辿って公園の西端に下山 する(9時05分)。 朝7時の時点で三田で4℃だった気温も今はかなり上昇し、暫く公園で寝転んでいたいような陽気 に変わる。今日の予定はここまで。しかしせっかくの陽気、このまま帰路に着くのは勿体ないと、 篠山城址を訪れ、のんびりポタリングを楽しんだ。        (本日の走行距離109km) 2013年3月30日(土)丹波/石戸山山系の低山を訪ねる(2.5万図 柏原)  山南町の石戸山は四方に尾根を広げるどっしりとした山で、これまでにも主峰の石戸山をはじめ様 々な低山を訪ねてきた山系である。今日は未踏の一番西端に位置する点名「草部」4等三角点を訪 ねることにする。 3月最終週末の今日は好天の予報。先週天気が悪く取りやめた標記ツーリングに再挑戦する。5時 36分出発。R176を北上する。久しぶりに赤坂峠をまずまずのタイムで通過すると弱い風にも 助けられて快調に北上していたが、藍本駅手前に入ったところから北風が強くなり始め急激にスピ ードダウン。 篠山盆地に入っても向い風は相変わらず。冬場でもこんなに強い北風の中を走ることは珍しい。開 き直って走るしかない。吹きさらしの国道を避け、大山では旧道を走ったりしながらどうにか鐘ケ 坂を越えるも、向い風に気持ちよく下れず、どうにかこうにか柏原駅前広場で休憩タイム(8時0 2分)。 ここまでくれば向い風区間はあと少し。追い風区間に入るのを楽しみに再スタート。稲継の交差点 を左折。加古川の堤防に突き当り再び左折して南下を始めるとさきほどまでの風の壁から一気に解 き放たれ爆走モードに。登り口に決めていた山の南端の八幡宮前に着く(8時35分)。 道路を挟んで反対側のふれあいの里ではイベントがあるらしく、次々とクルマがやってきて静かな 里には珍しいほどの人口で溢れかえっている。
八幡宮の木造鳥居

そんな村人たちの集まりを横目に見ながら八幡宮の鳥居をくぐって、ロードを奥の拝殿まで担ぎあ げる。鳥居は木造で、楔に使われている木片に墨書で元禄13年(1700年)の年号が記されて いるそうな。300年以上前の木造の鳥居は貴重だと市の教育委員会の説明板に書かれていた。
No73鉄塔を過ぎると極上のシングルトラックに極上のシングルトラックは続く

さて、点名「草部」を目指す。拝殿の立つ小山を一旦下ると北に続く尾根の登り口に関電の「火の 用心」の目印が現れる。『No73へ』とある。これを利用させてもらう(8時42分)。 ここの巡視路は階段もなく、気持ちのいい低山歩きを約束してくれる道である。No73鉄塔を過 ぎ、No74鉄塔に向かう道は更に極上のシングルトラックと化す。No74鉄塔手前は少しザレ 場があり、松の幼木が多く南に展望が開けるビューポイントを提供してくれる。
No74鉄塔手前のザレ場からの眺め

北摂長田野線(というらしい)No74鉄塔を過ぎても明瞭な道は続く。少し傾斜が増したところ を一登りすれば4等三角点が埋まる山頂に到着である(9時04分)。古い伐採跡が残っている。 小さなアセビの木が満開の暖かな頂上は登頂標も無く静かである。木々の間から篠ヶ峰の山頂がよ く見える。
点名「草部」山頂

昨年秋、北の福田坂から尾根通しにこの頂上を目指そうと計画を立てたが、踏跡らしきものもなく、 今日のルートが正解だったようだ。三角点横の石に腰を下ろし、お菓子を頬張る。また風が出てき たので元来た道を下山する。 デポしたロードを回収し、神社の石段を下り、鳥居をくぐって道に出ると、ゲートボール(グラウ ンドゴルフ?)の大会だったようで、歓声は更に熱を帯び、賑やかな声が山里にこだましていた。        (本日の走行距離141km)

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