山を駈ける風になれ2014年 2月号

 
2014年1月3日(金)西六甲/菊水山(2.5万図 神戸首部) 
明けましておめでとうございます。2014年になりました。今年もよろしくお願い致します。

例年になく穏やかな新年、ここ10数年、3日は新春走り初めの日と決めている。今年は自転車
でほぼ山頂まで上がれて、且つ眺望のいい山に登りたい。ということで、神戸の長田神社の後背
にあることからその名が付いたという菊水山(458.8m)に行く事に決める。

午前6時54分、スタート。有馬街道回りで菊水山を目指す。いつものことだが、年末年始は食
べ過ぎ+運動不足で別人のように体が重たい。かなりのスローペースで赤坂峠を越えると、天上
橋から有野へ出、神戸電鉄沿いの県道を一路、箕谷方面へ走る。
この道は有馬口で旧有馬街道と合流するが、交通量が多くて旧街道の面影は全くと言っていいほ
ど残っていない。自宅をスタートして1時間ほどで大池を通過すると、あとは箕谷まで約4km
連続の下り、あっという間に箕谷駅前を通過、R428小部峠への上りにかかる。

本日3回目の上りに入ってようやく体が動くようになってきた。小部峠へのきつい上りをクリア
すると(8時16分)続いては豪快な下り。すぐに水呑の交差点に着く。
水呑交差点から菊水山を眺める

山頂にNTTの中継塔が建っている菊水山が視界に飛び込んでくる。交差点を右折して住宅地の 中のアップダウンをこなし、神戸電鉄をまたぐ高架橋の手前にある病院横の道へ左折する。扉は 閉まっているが、人と自転車は通り抜けできるスペースがある。 更に進むと左手にNTT専用道が現れる。これまた人と自転車は入れる(というかNTTの好意 で黙認してもらっている、というのが正解か)。ここから山頂手前まで2.5km、NTT専用 道を行く。すぐに眼下に神戸電鉄の車両基地が現れる。
登り始めると車両基地が見える

菊水山は毎日登山の山としても知られており、今日も軽装のハイカーや散歩がてらの地元の人等 が多く歩いている。つづら折りの専用道をショートカットするようにハイキング道も整備されて おり、それぞれの体力に合わせて山歩きを楽しめるようになっている。 ハイカーを驚かさないようにゆっくりと挨拶しながらペダルを回していると、もう頂上は間近。 ラスト70mの山道を担ぐと大展望が広がる菊水山山頂である(8時46分)。
菊水山山頂菊水山石碑

山頂中央部に比較的新しい3等三角点の標石が埋まっている。すぐ南側に『菊水山』と大きな岩 に掘られた山名碑が立っている。六甲アイランドから大阪湾にかけて、朝日に輝いて眩しい。中 継塔の下に展望台が設けられており、ここからは高取山越しに明石海峡大橋、淡路島が臨める絶 景を見ることができる。穏やかな新春の陽光を浴びて、まさに『ひねもすのたり・・・かな』の 心境である。
明石海峡方面の眺望

そうこうしているとさきほど後続のハイカーの人達が登ってきた。初春の空気をいっぱい吸った ところで帰るとしよう。 NTT専用道を通って水呑まで戻ると今度はR428を神戸駅方面向けて爆走、道を知っていた らもっと攻められるのだが・・・と思いながら下れば、数分で先日訪れた大倉山公園の横だ。ま だ9時20分。沿道の神社にお参りがてら帰るとするか。        (本日の走行距離 72km) 2014年1月11日(土)加古川/平荘湖を囲む低山を訪ねる(2.5万図 加古川)  年が改まり1週間仕事をしたと思ったら早くも3連休がやってきた。去年に倣って今年の干支の山 を登ろうと企画。まだ登ったことのない「馬」、「駒」が山名に付く近辺の山、といったら「生駒 山」がすぐに思いつくが、大阪の市街地を抜けていかなければならないので時間が読めない。それ は大阪、奈良方面のサイクリストに任せて地元兵庫で探してみると、何と加古川の平荘湖の北西に ある黒岩山に「鞍馬山」という別名があるのを知り、ツーリング計画を立てる。 そういえば確かやまあそさんのレポートにもあったのを思い出しチェックしてみると、平荘湖を囲 む山々はハイキングコースも整備され、標高の割には結構展望も良さそうだ。周囲を取り囲む山を 総て歩くとそれなりに時間もかかりそうなので、次回の機会も残しつつ訪ねてみることに決める。 12年前に登った干支の山は木曽駒ケ岳だった。えらい違いだが、山には変わりない。 この3連休は北に向かって走らない限り、好天に恵まれる予報。おまけに今日は西寄りの風が強そ うで、帰路はずいぶん助けられるかも知れない。自転車ツーリングの場合、こうした「風を読む」 ことは非常に大事だ。 午前6時54分スタートする。赤坂峠を越えて天上橋まで走り、後は県道をひたすら加古川の上荘 橋目指して走る。淡河ではマイナス3〜4℃だったろうか。凍りつくような気温も、次第に西進す るに連れ気温が上がり、平荘湖に着いた頃には小春日和の穏やかな日差しと変わる(9時8分)。 ウェルネスパーク入口手前に『黒岩山⇔飯盛山登山口』の標識を見つけ、ロードを置いて黒岩山方 面に向かって歩き出す(9時12分)。 小さな山なので山頂までものの10分もかからないが、南側の展望が良く、デジカメを何度もバッ グから出したり引っ込めたりしながら登ることになり山頂に着いたのは9時25分だった。山頂の 標識の横に4等三角点「天下原」132.5mが埋まっている。天下原はこの辺りの地名(字)で ある。
展望に目を奪われます別名鞍馬山の山頂です

展望のいい黒岩山(鞍馬山)だが、山頂付近だけは見通しがきかない。ハイキング道に沿って西に 進むと、大きな露岩帯。ところどころ凍っているので慎重にクリアしながら下り、神吉山への分岐 を見送って天下原の毘沙門堂にお参りする(9時40分)。
毘沙門堂天女伝説があります

正式名は大歳神社というようだが、「天下原の毘沙門さん」で通っているようだ。鞍馬山の岩肌に 彫られた毘沙門天の磨崖仏が御神体らしいが、残念ながら見えない。またここには天女伝説もある ようで、そんな絵も奉納されている。 デポ地に戻ってロードを回収、人造湖をぐるっと回って南の升田山を目指す。山側を目を凝らして 走っていると木に赤テープが巻かれた登り口を発見、ロードを担ぎ上げて山の中に入る(9時54 分)。ここもはっきりとした踏跡が続いている。
升田山へはこの石切り場の上を歩いていきます岩の上に乗った三角点標石

すぐに石切り場の跡が現れる。右からぐるっと巻くように石切り場の岩山に上がって南に進むと、 すぐに升田山の山頂に到着する(10時04分)。巨大な1枚岩の山上なので、一段下がったとこ ろにある3等三角点は岩山の上に乗っかった恰好になっている。
絶景が楽しめます

360度見渡せる山頂からの眺めは絶景である。たかだか100mちょっとの山とは思えない眺望 が得られる。次回は平荘湖を囲む山々の主峰、飯盛山を訪ねることに決めて下山、帰路に着く(1 0時17分)。 西風がかなり強くなってきた。低山とはいえ、60km走った後に別々に2つの山に登ると結構足 にきている。こんな時に追い風は天の助け。ふだんの60%の力で30km/hキープの巡航走行。 三木で吉川回りの道に折れ、のんびり走行に。小春日和を楽しみながら帰路についた。        (本日の走行距離120km)

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