山を駈ける風になれ2014年 3月号

 
2014年2月1日(土)西宮/北神戸折返し西宮浜ポタリング(2.5万図 西宮) 
いきなり訳のわからないタイトルになってしまった。順を追って綴っていくのでご容赦願いたい。

朝から好天に恵まれるとの予報に、去年から計画していた北神戸の未踏の山を縦走するプランを実
行に移すべく午前6時44分スタートする。北神戸の山を目指すのはもう何年ぶりだろう。先月の
菊水山もそうだが、自宅からせいぜい20kmほどの距離なので、走った感が無く、どうしても疎
遠になりがちのエリアである。

少し風邪気味ということもあり、赤坂峠をゆっくりしたスピードで越え、天上橋を左折、有馬口方
面へ向かう県道を五社北まで走り、調子に乗って走っているうちに登り口と決めていたポイントへ
の曲がり角を行き過ぎる等のハプニングがあったが、どうにか軌道修正して辿り着く(7時52分)
と・・・何としっかりフェンスが閉じられ「立入禁止」の立て札が・・・。

無視して入るのはちょっと難しいロケーション、もう一つの手段として一段低いところにある砕石
工場の敷地内を抜けて斜面をよじ登ってフェンスをクリアする方法も無くはないが、砕石工場は朝
から操業中で、ダンプが出たり入ったりしており、いくら何でも入りにくい。
かといって他の登り口は検討していなかったので、諦めざるを得ない。でも、こんないい天気、そ
のまま帰ったのでは勿体ない。それならば明日に予定していたポタリングに変更しよう、と来た道
を戻って、宝塚を通過。仁川から甲陽園方面に抜けて、夙川、香櫨園と走り継ぎ、西宮大橋を渡っ
て西宮浜へ移動する(9:30)。

お目当ては本土側(大げさな表現だが)と人工の埋め立て地である西宮浜をつなぐ跳ね橋を見る事。
今、渡った西宮大橋は望遠で撮ると”ベタふみ坂“に写る急勾配(といっても斜度6%のどこにでも
ある勾配の坂なのだが)の坂で、住民が徒歩や自転車で行き来するのは不便と震災後に西宮市が橋脚
が低い橋(御前浜橋)を架けたのだが、船の航行を確保するため跳ね橋にしたのだという。

そもそも跳ね橋自体、日本全体でも数が少なく珍しいのに、すぐ近くにあるのなら是非見ておきた
いということで天気のいい日のお気楽散歩に、と考えていたコースを図らずも本日実践することに
なったというわけだ。
跳ね橋の形式は、東京の勝鬨橋と同じく真ん中が二つに分かれて跳ね上がるタイプ。橋の開閉時間(
10時〜10時20分。この他にも1日3回開閉する)まで少し間があるので、新西宮浜ヨットハー
バーまで足を伸ばす。
マーメイド号とマーメイド像

堀江謙一氏が太平洋横断した時のヨットや、2004年〜2005年の航海に使った本物のヨット が展示されている。ヨットの名前にちなんで傍にマーメイド像が立っている。正確には西宮浜から 出航したのだが、こまかいことはどうでもいい。 道を挟んで北側には貝類館などもある。昔、菊池貝類館と言ってた頃に行ったことがある。個人研 究者所蔵のマニアっぽい雰囲気満載の研究館だったが、ここに移転して随分斬新なデザインの建物 に変わった。 ヨットハーバーでまったりしている間に10時が近くなってきたので、跳ね橋を渡って本土側に戻る。
向こう側から橋の真ん中が上がり始めました
更に上がり始めると・・・
今度は手前側が・・・おお、激坂登場?!

跳ね橋は両側からワイヤーで引っ張られ持ち上がる。操作する場所は本土側に橋の袂にある。 市の職員とスタッフの若い兄ちゃん2人の合計3人で通行人の安全確保を行っている。サイレンと 共に簡単なアナウンスがあり、跳ね橋が上がり始める。最初に人工島側の橋が1mほど上がり、続 いて本土側の橋が上がり、後は同じペースで上がっていくようである。
ほぼ開き切りました

開くのに10分、閉じるのに10分、小さな橋が上がり下がりする光景はのどかである。対岸では サイクリストが1人休憩がてら同じように橋の開閉を眺めている。 茅渟の海に陽光が煌く。いつまでもボーっとしていたい気分ではあるが、いきつけのサイクルショ ップへ予備のチューブを買いに行くとしようか。        (本日の走行距離 80km) 2014年2月22日(土)北摂/天王〜土ケ畑雪遊びポタリング (2.5万図 福住・埴生)  3週間ぶりに雪を気にしないで走れる穏やかな週末がやってきた。とはいえ気温は平年値よりもま だまだ低く寒いことには変わりはない。ソチ五輪に感化されたわけではないが、まだ雪が残ってい るであろう北摂最奥部で雪中走りを楽しむことにする。 午前6時25分スタート。日の出がだいぶ早くなってきた。旧176を走り、川西能勢口回りで県 道を北上するのはいつもと同じ。走りが重かった2週間前と比べ、今日は調子がいい。きっとそれ ほど気温が低くないからであろう。 北上するにつれて道路脇に雪が目立つようになるものと思っていたが、案に相違して杉生まで北上 しても雪の気配すらない。一瞬、この調子だとふだんのトレーニングコース周回と大して変わらな いんじゃないかと思ったりもしたが、杉生新田に向かって標高を上げていくほどに、周囲の山の斜 面に残雪が目立つようになる。
(写真1)泉郷峠の上りはまだ序の口だったが

杉生新田で水分補給をして泉郷峠に向かう。峠に向かう南側では雪の量も(写真1)の程度だったが、 峠を越えて北側に入ると(写真2)の通り、お楽しみコースに早変わり。融雪剤がしっかり効いてい て、轍をトレースすれば問題なく走れる。
(写真2)下りに入るとこんな感じになって

下り切って分岐を右折する。天王に向かう府道は冬場は凍結して走れないことが多いが、逆に雪が 豊富な為、低速走行ながら何とか乗車したまま上っていける。路面は(写真3)のとおり、まさにノ ルディックのXCコース。雪不足のソチに分けてあげたいほどだ。
(写真3)更にこんな感じになって

これだけの積雪は久しぶりだが、20年ほど前までは、この道は毎年冬になると今日みたいな積雪 があり、よくMTBで爆走したものだ。さすがにタイヤが細いロードバイクでは沈んでしまって走り 辛い。 夏場はいつも顔を洗う水場も今日は(写真4)のとおり、40cmくらいの氷柱が何本も垂れ下がっ ている。
(写真4)自転車の後方、氷柱が見えるかな

結局、杉生新田から40分以上もかかって天王に着く(8時50分)。気温は2℃だが暖かく感じる。 自転車に着いた雪を落として亀岡・るり渓方面へ向かう。 道路脇の積雪は更に厚みを増すが、しっかり除雪されているので走るのには問題ない。道路脇で工 事をしているおじさんから元気よく挨拶される。いつもより負荷がかかっている割には足に余裕が ある。 岡牧場を横目に見ながら上って行き、北摂で最も標高が高い峠の一つをクリアする。これでしばら くダウンヒルの連続だ。土ケ畑まで下ってくると積雪も少し少なくなったかのように思えるが(写 真5)、周囲の段々畑はスノボのスロープスタイルの会場のよう(写真6)。
(写真5)土ケ畑です
(写真6)段々畑がスノボクロスの会場みたいです

標高を下げるほどに路面も乾きスピードが上がる。50km/h台をキープしながら畑野に到着( 9時22分)。追い風を利用して能勢森上まで快走すると、名物の丁稚羊羹を土産に買って、帰路 についた。        (本日の走行距離 93km)

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