山を駈ける風になれ2002年 6月号
2002年5月3日(金)山南/竹林山(2.5万図 谷川)
ゴールデン・ウィーク後半4連休がスタートしました。それにしても今年のGWは走る機会に恵
まれています。天気もよさそうだし、長距離コースを狙っていたのですが、南寄りの風が強いと
の予報に距離を短縮、北西に向かって走り、南東に向かって帰ってくるコースに変更、表記の竹
林山訪問を入れることにする。実は来週末この山域を歩くので下見も兼ねている。
竹林山は福知山線谷川駅の南南西約2kmにある標高463mの山で、信州の有明山を思わせる
(だいぶ小さいが)姿の美しい山である。麓にある常勝寺には何度か行っているが、まだ登った
ことはない。
5時30分、今日もロードで出発する。相変わらず新車は快適だ。それほど目いっぱい走ってい
るわけではないのに、赤坂峠を過去最高タイムでクリアするとその後は追い風を受けたこともあ
り更にスピードアップ、途中休憩を入れたにも拘らず7時40分には谷川駅前に到着する。
駅前で水分補給をして常勝寺に向かう。雑木が多く、新緑の明るい緑が多い周囲の山に比べて、
植林の暗い緑に覆われた竹林山は最前列でその存在感を示しているようにも見える。ゆっくり走
っても5分ほどで常勝寺に。
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谷川大橋を渡った所から
竹林山 | 常勝寺山門 |
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花の多い寺だ。サクラの頃も見事だが、この時季はいろんな花が咲いていて(よく名前がわから
ない)心をなごませてくれる。どこから頂上を目指そうかと考えたが、結局山腹をジグザグに走
る林道を利用して、終点から直登することに決める。
8時、本堂の横にロードをデポし、地道の林道をぶらぶら歩き始める。傾斜も緩く足元に咲くス
ミレの花を楽しみながらののんびり歩きだ。地形図にはない分岐も現われるが、あくまでも地形
図の林道を行く。やがて、何の草だろう。両脇から枯れた茎が道の中央に向かって垂れ下がり、
それを払いのけながら歩くという、うっとうしい状況が暫く続く。
20分ほどで林道終点に。普通は林道が終わってもその先に細い踏跡が続いているものだが、こ
の林道は本当に終点で、あとは植林帯の急斜面が壁のように立ちはだかっている。下枝の下はジ
ュクジュクした土で、滑ると真っ黒になりそうだ。斜面を滑った跡が何ヶ所か現われる。ヒヅメ
の跡も見られるのでイノシシやシカもズルズル滑ったのだろう。
植林帯なのでどんな急斜面でも歩けるが、できれば気持ちのいい雑木の中を歩きたいので、南に
振りながら植林の先に見える雑木林に回り込む。雑木と植林の間にあるであろう切り開きを狙っ
たのだが全くダメ。切り開きはない、雑木ヤブは密生している、という状態ではっきり言って植
林の中を歩く方がまし。
それでもなるべく境目近くを登っていると山頂手前になって赤テープを発見、先行者もこのヤブ
の中を苦労して登ったようである。続けて、そう離れていない間隔で赤テープが3ヶ所ほど巻か
れている。もう山頂だ(8時40分)。
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竹林山山頂 |
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アカマツと植林が混在した頂上部には、「山」、裏に「四六」と彫られた石標が有るのみ。北に
向かって僅かに標高を落とし、平坦な頂上部が続いているのが見える。スポーツドリンクを一口
飲んで、北に向かう。踏跡が見つけられれば味気ない植林の急斜面を滑り下りずに済む。
地形図では460mの等高線で囲まれた頂上部の形をしているが、実際はそれほど登り返しがあ
るわけでもなく、南のピークが463mなら、460mはないように思われる細長い平坦な尾根
だ。北に歩くに従って麓から賑やかな声が聞えてくる。
次第に高度を落とし始めたが、踏跡らしきものは一向に見つけることができない。麓の集落から
こんなにも近くにあり、かつ山容もすぐれた山でありながら、登路が無いというのも不思議な山
だ。結局元来たルートを辿り下山。常勝寺で暫く休憩した後、黒田庄、西脇回りで南下、滝野社
までは快走を続けたものの、強風は東寄りに変わっており、後はひたすら三田まで向い風と戦い
ながらの苦しいツーリングと相成る。走りながら一句「こいのぼり 口はこっちを 向いといて」
…向い風の時は尾びれが進行方向に見えるのです。
(本日の走行距離 130km)
2002年5月12日(日)篠山/後川569峰〜中山南尾根(2.5万図 福住)
昨日予定していたヤブ山歩きはメンバーが次々と体調を崩し取り止め。今日は軽くいつもの北摂
トレーニング・コースを流そうとロードで出発(5時49分)。杉生から杉生新田までの上りで
タイムトライアルをやったりしながら走っていたがどうにももの足らず、天王への上りの途中で
表題のコースを行くことを思いつく。
うまい具合にウエストバッグには、地形図「福住」のコピーが入っている。コンパスもある。は
らがたわトンネルの手前でUターンして籠坊温泉を通過、8時08分後川小学校横に着く。
昨年12月に後川奥の高嶽(574m)から中山(557m)経由で曽地中までMTBで縦走し
た時に、中山山頂南から南東に分岐するシングル・トラックが気になっていた。今日はあいにく
ロードだが、古坂峠へ向かう途中から北西方向に分岐する破線の道を辿り、中山に登った後、南
東尾根を歩くことにする。
後川小の西側を北上する林道はすぐに未舗装路に変わる。MTBでないので降りて押す。350
m標高点を過ぎると「西山わんぱく広場」が左手に現われる。ここから真西にも短い破線路はの
びているが、ここは直進。更に200mほど進んだところにある分岐を目指して歩く。
正面に急傾斜の569m標高点ピークの南尾根がせまってくる。南尾根の途中に最近出来た鉄塔
の影響で斜面が伐採されているのが見える。8時23分、石の道標がある分岐に到着。「右 さ
さやま、左 やまみち」とある。文字の上には丸囲みで梵字が何やら彫られている。島田さんで
はないのでこれ以上は解読不能。
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古坂峠へ向かう分岐 |
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この分岐を訪れるのは5年ぶりだが、“やまみち”は随分整備されたような気がする。地形図上
は破線になっているが、しばらくは林道幅の道が続いているようだ。この道を辿るつもりであっ
たが、植林帯の谷筋の道はこれまでの経験上、あまり気持ちよい歩きが出来たためしがない。こ
こはひとつ掟破りの伐採地一気登りをやって569峰に登り、西へ尾根伝いに中山まで歩くこと
にする。
激斜面である。斜度45度以上はあるだろう。崩れそうな斜面をイノシシの蹄の跡を追いながら
登っていく。斜度がきつい分、ぐいぐいと標高を稼ぐことができる。登り始めて8分足らずで、
No151鉄塔に到着。はるか下にロードをデポした林道が見える。あたりに目を転ずれば、真
西に中山から565峰すぐ左手に紅白の鉄塔が建つ南尾根。南東にはこれまた新緑に包まれた大
野山が雄大な裾を広げている。
暫く鉄塔下で景色を眺めていたが、まだ山歩きは始まったばかり、すぐ北側に見えている踏跡を
辿って明るい雑木ヤブの中を歩く。10分ほどでひょいと569峰山頂に出る(8時53分)。
展望なし。勿論登頂標の類一切なし。静かな山頂だ。
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後川569峰山頂 |
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さて、ここからが難しい。中山へは西に進路を取らないと行けないが、西に向かう尾根に乗るに
は、一旦北東に振ってから北西方向に歩かないといけない。ところが、踏跡もこの頂上までで、
後はどこを見渡しても雑木が密生したヤブである。暫く北東方向に向かってヤブ漕ぎをしていた
が、北西へのターニング・ポイントが発見できない。それに踏跡が無いということは、北西尾根
には踏跡があるという保証はどこにもないということだ。
一旦、569峰頂上に戻り、西に向かって下りながら少しづつ北に振って歩くことにする。西北
西方向に小さい尾根がある。幸いこちらは雑木ヤブをかわしながら下れる。このまま下り続けて
いくと当初予定していた破線の道に出てしまうな、と思いながら下っていくと、大きな岩場の上
に出てしまった(9時20分)。
谷を隔てて、眼前に横たわるのは中山を中心とした南北にのびる長い稜線。ここでサンドイッチ
休憩もいいかなと思ったが、とりあえず、どこか目処のつくところまで歩いてしまいたい。岩場
の北側を回りこみながら北寄りに振って下っていくと、やがて植林帯が現われ、破線の道に降り
ついた(9時25分)。
予想通りのジメジメとした暗い、下枝を刈りっ放しで歩きにくい道だ。道の右手に「兵庫県 森
と緑の公社」の看板が立っている。この森の植林事業の説明が色塗りされた地図とともに書かれ
ている。◎で現在地が示されているが、驚いたのは現在地に至るまでの道が2条線で描かれてお
り、「歩道」と記されている。
「え、これを歩道というか?」と一人ツッコミながら進んでいくと、結構歩きよい道で、逆向き
ならMTB快走コースといえなくもない道になる。「歩道でもいいか」と納得しながら谷沿いの
道を詰めていく。
地形図では破線の道は西を向いたところで終わっているが、実際はもう少し谷に沿って続いてお
り、いつしか南西に振りながら尾根筋に乗っかる(9時44分)。しっかりとした道が南北に続
いている。どうやら中山頂上のすぐ北にいるようだ。山道はピークの西側をトラバースしている。
記憶に間違いがなければ、左手の斜面を登れば中山頂上だ。
木の枝にひっかかりながら強引に突破、丸いピークに着く。前は12月に来たので雰囲気は違っ
ているが、間違いなく中山のピークだ。念のために10mほど西に下りて山道に戻り、100m
ほど行けば、左手にはっきりとした山道、右手に不鮮明ながら雁坂峠から高嶽に続く分岐に出た。
見覚えのある色の変色した赤テープもある(9時55分)。
あまりあっさりついたので拍子抜けするくらいだ。さて、ここから気になっていた南尾根歩き開
始。1m近い幅のあきらかに人の手で作った山道が小さな起伏すらトラバースしながら、ほとん
ど平坦に続いている。これは絶対MTBおすすめルートだ。歩いている場合じゃないぞ、と心の
中でつぶやく。
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中山の南北尾根は 夢の快走路 |
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10分ほど歩いたところで、小崩壊地。西から南西方向にビューポイント。後川奥の高嶽の左後
方に三国ガ嶽(天上畑)が優美な姿を見せている。西には三国岳(母子)の三角錘も見える。残
念ながら両方の「ミクニガダケ」を1枚の写真に収めることはできない。
明確な山道はまだまだ続く。565標高点ピークとCa550コブの間を通り、Ca550コブ
をぐるっと南側に回りこんだところにNo149鉄塔が現われる。ここも新緑の谷間から大野山
が臨めるビューポイント、ここでサンドイッチ休憩を摂ることにする(10時08分)。
クマバチがいっぱい飛び回っている。周囲にモチツツジの花が咲いている。のんびりと食事を済
ませ先を行く。少し道が狭くなった。小さなコブを越えると、広い辻状になった場所。左手の緩
い谷を下れば「西山わんぱく広場」に出るのだろうか。でもすぐに道が無くなって難渋しそうだ。
調子よく歩いていると、なぜか谷を挟んで左に尾根が平行している。左手の尾根筋の方が歩いて
いる尾根筋よりも標高が高い。ということは三角点与元(487.3m)のある尾根ではなく、
真っ直ぐ南の尾根を辿っているようだ。そういえばさっき右に曲がった。赤テープのある方に曲
がった。Ca470のコブを越えて、451標高点手前の尾根まで来ると、樹幹越しに集落が見
え隠れし始めする。
10時43分、451標高点に立つ。何もない雑木に覆われたコブだ。ここから南に向かって急
激に標高を落とす。倒木にところどころ遮られはするが、麓からはっきりとした道が登ってきて
いる。ほぼ一直線の下りを駆け下りる。
標高差にしてあと30mほどのところで、動物的カンが働いたとでもいおうか、駈け下っている
にも拘らず、落葉の上にちょっぴり違う“縞模様”を発見。マムシだ。頭の割りに胴が太い。何
かを飲み込んでじっとしているのだろうか、瞬間的にそんなことを考えながら30センチほど離
れたところに着地してクリアする。
それまで何とも思わなかったのに俄然、足元が気になりだす。10時52分、451標高点のほ
ぼ真南、2軒の家マークの西側から村道に飛び出す。なかなかしっとりとしたいい山道だった。
対岸の県道を1台のロードレーサーが駆け抜けていくのが見える。
「彼らにはこの楽しみはわからないだろう。さあ、今度は彼らの楽しみを味わうか。」
デポしたロードを取りにすっかり暑くなった朝歩いた道をゆっくりと辿った。
(本日の走行距離 106km)
2002年5月26日(日)加美/加美アルプス、三国峠〜槍ケ峰(2.5万図 大名草)
ツール・ド・フランスと並ぶ自転車ロードレース、ジロ・ディ・イタリアも中盤にさしかかり、
個人総合成績争いも面白くなってきた。昨年の覇者ジルベルト・シモーニ、一昨年の覇者ステフ
ァーノ・ガルゼッリが戦線離脱、ちょっぴり陣容は寂しくなったが、総合首位のイェンス・ヘッ
プナーを追って、フランチェスコ・カーサグランデ、フェルナンド・エスカルティン、ウラジミ
ール・ベッリ等優勝候補が総合上位に顔を並べてきた。
さて、そんなわけで今日もロ−ド。しかも山岳を入れて思いっきり走りたい。但し山岳は「歩き
」だ。というところで、島田氏のレポートにも紹介され、いつかは行ってみたいと思っていた表
記のコースにチャレンジする。本来ならMTBがベストなのだが、私の脚力では「日帰り」はち
ょっとしんどい。
4時56分日の出直後、ひんやりした空気の中を出発する。先週走れなかった分オーバーペース
になりがちな気持ちを抑えつつ、赤坂峠、三田、古市とR176を北上する。無風にも助けられ
いつしか平均速度は過去最高ペース、波賀野への上り坂でレーサーを追い越す。
6時半篠山口、7時05分柏原を通過、7時45分には青垣町小倉に着いてしまう。当初計画よ
りもかなり早く走れたのは、脚力アップではなく、機材のおかげ。スローピング・フレームとキ
シリウムの威力は凄い。小倉のコンビニで食料を調達、播州トンネルへの上りに入る。播州トン
ネルを越えるのはこれで4度目だが、ロードで越えるのは初めて。8時11分、トンネルの前で
記念撮影、丹波と別れ播州は多可郡加美町に入る。
早くも南寄りの風が吹き始めたか、下っているのにスピードが出ない。道の駅かみで水分補給を
したあと、道を渡って西側にある三国岳登山道(青玉神社横)入り口から宮谷川沿いに林道をゆ
っくり上り始める。
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ロードで初めての播州トンネル | 今回周回コースの起点 |
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植林帯の中に続く林道ははじめ舗装路だったが、1kmほど行ったところから地道に変わり、や
がて分岐に着く。三国岳登山道は右、この道はすぐにまた2手に分かれる。分岐に古い道標があ
る。「右 あおくら、左 うめが坂」と読める。横に年号が彫ってあるようだが、頭の「永」の
字しか読めない。カジカの声も聞こえる。
ここにロードを置いて支度をし、歩き始める(8時40分)。「三国岳登山道 9合目」の標識
がある。ここの標識はカウントダウン方式、上に行くほど合目の値が小さくなる。最初林道幅の
道も「8合目」標識からは谷沿いの細い山道に変わり、「7合目」を過ぎると間伐材の倒木の嵐、
沢筋からはヒキガエルの鳴声が絶え間なく続く。「6合目」を過ぎると山腹を捲いて尾根筋への
道へと変わる。
登り始めて25分、見覚えのあるポイントに到着。山寄上コースとの合流地点だ。2年前の7月、
MTBを担いで必死の思いで辿り着いた記憶がある。携帯しているツーリングメモをめくってみ
れば暑さも手伝ってか、家からここまで5時間半もかかっている。今日は4時間10分だ。
更に10分で三国峠に到着。「4合目、三国岳山頂まで900m」と書かれている。その左隣に
は「槍ケ峰縦走路、表銀座コース」の解説図入り標識が。この山域をこよなく愛しているからこ
その作品と判る。また、更に隣にはこのコースを整備された「千ケ峰愛好会」の標識も立ってい
る。
解説図によると槍ケ峰に向かうまでには一ノ峰から九ノ峰まで9つのコブがあるらしい。それぞ
れ、「からさわ」、「がきだけ」、「つばくろ」、「おてんしょう」など遊び心いっぱいのネー
ミングが施されている。何と「合戦尾根」まであるではないか。槍ケ峰の先には「北雄」、「西
雄」と続いているから面白い。
槍ケ峰までの所要時間は90分とある。なかなか手強そうだ。十分水分補給を摂ったところで出
発(9時20分)。と、9時23分一ノ峰(744標高点)、同31分二ノ峰(からさわ)、同
35分三ノ峰(がきだけ)、同37分四ノ峰、同40分五ノ峰(北つばくろ)に。次々現われる
アップダウンがなかなか楽しい。五ノ峰からは三国岳も見える。
9時43分六ノ峰(つばくろ)、同46分七ノ峰とこなし、同48分に梅ケ畑坂に着く。Ca7
05m。南東方向に伸びる山道は「合戦尾根」コースらしい。帰りに利用することにして、先を
行く。
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唯一三国岳の勇姿が見える五ノ峰 | 梅ケ畑峠。歩きやすい道が続く |
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八ノ峰(おてんしょう)、九ノ峰(あかいわ)を過ぎるといよいよ槍ケ峰への登りに入る。徐々
に傾斜は急になる。山頂直下で道は左右に分岐。左は直登コース、右は北尾根コースだ。早く山
頂に登りたいもの。迷わず直登コースを選ぶ。ロープが現われ、激登りになる。とストック代り
に握っていた木の枝が折れ、はねた土が口の中に。槍ケ峰の土まで味わってしまった。
最後の一登りを終え南に抜群の展望が開ける。5mほど右手に行ったところが、槍ケ峰山頂だ(
10時10分)。ここは朝来郡生野町、神崎郡間神崎町、多可郡加美町の境界でもある。準三国
岳というところか。山名プレートの周囲をクマバチが飛び交っている。
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直登コースを登ってやっと着きました | 槍が峰からの眺め 縦走路はまだまだ続く |
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「北雄、西雄」へと続く山並みもなかなかの迫力だ。正面に見える大きなピークは846標高点
山か、その奥でひときわ高いのが千ケ峰のようだ。目の前は深い谷が。さすがに加美アルプス。
激しいアップダウンが続く。左手少し下がったところには篠ケ峰も見えている。
期待通りの展望にしばし見とれる。カッコウが鳴いている。ということは軽食タイムには恰好の
場所ということか。10時20分下山に入る。15分で梅ケ畑坂に戻ると「合戦尾根」を下りに
使う。柿色のリボンが下がっている。急斜面を一気に下るルートで転がり落ちるように下ってい
く。突然ガサガサという音がしたかと思うと目の前をシカが横切る。
走り去るシカを見送って足元を見ると子供のマムシがとぐろを巻いている。踏まなくてよかった。
通路の真ん中に陣取っているので、仕方なく50センチほどの間隔を保ちながら右手に回り込ん
でクリアする。
10時50分、林道終点に下り立つ。地形図には載っていない林道だ。この山は植林のため、あ
ちこちに地形図に載っていない林道が通っている。20分ほどかけてデポ地に戻るとクツの中に
入った落葉を払い林道を下る。
11時20分、道の駅かみに戻る。かなり南寄りの風が強くなった。帰路は手強くなりそうだ。
じっと我慢でR427、R175と走り継いで12時47分滝野社に到着。風はやや西よりに変
わってきた。もう少しすれば西風に変わるかも知れない。30分ほど近くのレストランで食事を
摂る。
店を出てみると案の定、風は西向きに変わっている。しめた。今月3日、前半飛ばしすぎてバテ
バテになった日西原までの道のりを快走、今日は前半セーブしたおかげか、まだまだ余力も残っ
ている。宅原を越えるとあとは20km弱。北六甲台からの上りを30km/hで走りきると、
途中から前後して走ることになったツーリング・バイクの4人組を風除けに利用、最後尾を45
km/hで走り続ける。気分はツール・ド・フランスの集団走行。ふと気が付けば初めて平地を
フリー14Tで走っていた。
(本日の走行距離 175km)
新車紹介
5月号をお読み頂いた読者の方から、ロードレーサーを買い換えたのは判ったけど写真が無いじゃ
ない、とのご指摘を頂戴しております。痛いところを突かれてしまいました。そこで、簡単に紹介
させて頂きます。特にいじっておりませんので、殆どパンフどおりなのですが、写真を見て頂けれ
ばスローピング・フレームというものがどんなものか判り易いと思います。
メーカー:ジャイアント。車種:TCR−0。サイズ:500mm(ウエイト:7.85kg)
フレーム:アルミ。コンポ:デュラ・エース。ギア:フロント、53×39T リア、11−23T(9S)。
ペダル:シマノ・ディオーレXT(特別仕様)。ハンドルバー:チネリ・ソリダ。
ホイール:マヴィック・キシリウムSL。タイヤ:ユッチンソン・カーボンコンプ(700×23C)。
織田(おりた)さんへのメールはbabrx800@jttk.zaq.ne.jpまで・・・。
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