山を駈ける風になれ2004年 7月号

 
2004年6月5日(土)有馬/逢山峡〜高尾山(2.5万図 有馬)
梅雨入り前最後の休日となりそうな今日は有馬の奥にひっそりと佇む表記の山々を訪ねることに。MTBを
ひっぱり出せば何とパンクしているではないか。高尾山から湯槽谷峠〜番匠屋畑尾根〜極楽茶屋と尾根筋走
りを計画していたのだが、ちょっと気合を削がれた感じ。ロードで軽く往復することに変更して5時49分
出発する。

湿度も低く申し分のない晴天、おまけに東寄りの風が追風となって赤坂峠を軽快に上ると、トラック・ドラ
フティングを利用してぐんぐん加速、平坦ではまず使うことのない53×13で55km/hを超えるスピ
ードを維持したまま北六甲台の下りに入ると、あっという間に天上橋、有野川沿いに一気に坂を上り切り6
時35分、有馬口駅西の踏切に着く。

目の前に平坦な山頂を持つ逢ケ山が迫る山里の風景はところどころに茅葺きの屋根も見え、新興住宅地が迫
る北神戸とは思えない佇まいである。
一息ついて地形図の実線の道を逢山峡へと分け入る。水田の間を縫うように続く舗装路は唐櫃台への分岐を
見送る頃から深山幽谷へと誘う道へと趣きを変える。

逢山峡である。右手下に渓谷を眺めながら徐々に高度を稼いでいく。ところどころ斜度10%を超える坂道
が現れるが全体的に軽快に上れる気持ちのいい道である。朝の散歩を終え下ってくるグループと何組かすれ
違ううちに猪ノ鼻橋に到着する(6時52分)。
橋から下を覗き込めば猪ノ鼻滝。水量も多く森林浴とマイナスイオンがいっぱいの朝の運動といったところ。
逢山峡、猪ノ鼻橋逢山峡(猪ノ鼻滝)

更に300mほど進んだところで道は左右に分岐。右手にとって河原に下り渡りきるとそこが仏谷峠に向う 仏谷コースの入口である。緩やかになった川音の中からかじかの涼しげな歌が聞こえてくる。ハイカーで溢 れかえるメインコースと違い、こちらは静寂の中の散策コース、ロードをデポして仏谷を溯る。 はじめはほぼ平坦な林道幅の道も砂防ダムを前方に見る所で右手に折れ、シングルトラックのしっとりとし た道に変る。最後にやや急な斜面を登ると仏谷峠に出る(7時24分)。
仏谷で出会った花1・・・コアジサイ 仏谷で出会った花2・・・名前わからず(ーー;) 仏谷峠(Ca620m)

ここは逢ケ山と高尾山の鞍部である。高尾山方面へは標識が付いている。まずは逢ケ山へ。標識は無いもの の山道はしっかりと続いており間違いようがないまま10分ほどで頂上部へ。三角点のある山頂はそこから 1〜2分のところにある。 植林帯の中に三角点が埋まっている。標高722.0m、3等である。展望は無いが登頂標が沢山架かって いる。風呂谷へ下りるコースもあるようだ。暫く休んで仏谷峠へ戻る(7時46分)。ウグイスとシジュウ カラの鳴声に交じって今年初めてハルゼミの声を聴く。
逢ケ山山頂(3等三角点) 高尾山山頂 かじかが鳴く登山口

続いて峠を反対側に登り返して高尾山に(7時55分)。こちらは最初植林帯、途中から雑木の新緑ヤブに 変る。北には水無山から鬼ケ島に下る道、東へは湯槽谷峠へ行く道が付いている。MTB同伴ならいろいろ 楽しめそうなコースがいっぱいだ。 残念ながら今日はロード、ピストンで下ってデポ地へ戻る。朝、ヒルクライムを楽しんだ逢山峡をかっ飛ん で下ると一気に有馬口へ。あとは逆風と戦いながら舗装路を周回して帰路についた。  (本日の走行距離 44km) 2004年6月13日(日)瑞穂/北山510峰(2.5万図 菟原) 北山510峰は仮称。京都府瑞穂町の五条山の西南西約2kmにある山。山頂にアンテナが林立しており、麓 からもよく判る姿のいい山である。 雨もすっかり上がり緑が一段と深みを増した。朝の気温18.4℃、大陸から冷たい空気が入り込んで湿度も 低く気持ちがいい。5時30分ロードで出発。R176を北上、古市で水分補給をし、北寄りの向い風をつい て7時38分栗柄峠に到着。自宅から2時間08分は先日よりも4分遅いが、強い向い風を考えるとまずまず のペース。 一息ついて鼓峠を越え、一気に本郷へ下り、菟原までは先月22日と同じ(8時05分)。ここからR9を東 へ走る。緩い上りをこなすと前方に北山510峰が雄大な姿を現す。日後で左折、事故ったのだろうか、道端 に2台の車、警官が7〜8人道を封鎖しようと走り出してくるのをかわして土師川に架かる橋を渡って西麓の 林道入口に着く。 地形図ではここから山頂まで6km近く実線の林道が続いている。簡易舗装路が続いてくれていることを祈り つつ進めば北側から林道が合流するところで地道に変る。ちょっと早すぎるやないの。 『なんとか(忘れた(~_~;))悠々村』という週末田舎暮らしを楽しむ人たちのロッジが並ぶ横を「押し」て山 の中に分け入って行く。 いい加減「押し」疲れた頃、上大久保からの林道と合流する(8時43分)。こちらの道は舗装路だ。合流ポ イントにはNTTのゲートがある。 NTT専用道路は地道と簡易舗装路が交互に現れる道。『北山不動尊の滝』と書かれた標識と滝の音が聞こえ るが雑木が密集して滝は見えない。林道は山野草が満開の“花の回廊”。ノアザミ、ササユリ、ホタルブクロ、 その他いろいろ(って花の名前がわからないだけ)
NTT専用道路はお花畑・・・ササユリ ホタルブクロ たぶん・・・うつぼぐさ

傾斜の緩い上りだ。全線簡易舗装にしてくれたらなあ、と思うが仕方ない。標高400mを超える頃から左手 に眺望が開けはじめる。 まずは西から北西に向けてのビューポイント。正面にみえるのは粟鹿山、三国岳、加美アルプスの山々を経て 千ケ峰まではっきりと見える。胸のすくような展望だ。 450m付近までくると今度は南に大展望が広がる。八ケ尾山から三嶽、小金ケ嶽、更に鋸山から黒頭峰、夏 栗山と多紀連山の山々が勢揃い、南西手前には鹿倉山が特徴ある山容を突き上げている。暫く眺望を楽しむ。 北から南へ雲が勢いよく流れていく。
NTT専用道路からの眺望1・・・
北西方面(粟鹿山、千が峰も見える)
南方面・・・多紀連山 更にこんな感じ・・・多紀連山2

アンテナが見え始めたら頂上はすぐ。9時23分、NTTドコモ関西の無線中継塔が立つ山頂に着く。正確に は山頂ではないが、草が生い茂って進めそうにない。中継塔の前で水分を補給する。 10分ほど休んで下山にかかる。ゲートの横を通って北山から上大久保に下る。R9を東に2km走って水原 で右折、弓谷峠越えで篠山盆地に入るつもりだ。やっと追い風を受けて走れるとペースを上げれば道を誤って 向かい風の中をUターン。
山頂のNTTアンテナ 弓谷峠(瑞穂町側より。正面は八ケ尾山。
ここも分水嶺)

鎌谷中で左折、追い風を受けて弓谷峠へ(10時40分)。栗柄峠、鼓峠に続いて本日3つ目の分水嶺峠越え。 R173を安田まで南下、脛こすり坂を天王に上り、いつものコースを通って帰路についた。  (本日の走行距離153km)        織田(おりた)さんへのメールはbabrx800@jttk.zaq.ne.jpまで・・・。

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