山を駈ける風になれ2005年 7月号
2005年6月12日(日)箕面・池田/高山〜五月山(2.5万図 広根)
今年も梅雨の季節がやってきた。昨日は未明から強い雨が降り近畿地方も梅雨に入ったが、一夜明けると早くも
中休み、走れるうちに走っておこうということで久しぶりに近場の箕面の山をチョイスする。
午前5時41分、路面はすっかり乾き、太陽が既に眩しい。今日もロードで軽く走ろうというお手軽プラン。標
記の高山は山の名前ではなく集落の名前。五月山は池田市の背後に連なる五月山連山の西端部分の総称。五月山
ドライブウェイは箕面方面のサイクリストのトレーニング・コースでもある。
いつものように川西能勢口まで走ると、今日はそのまま直進して猪名川を渡り、R173を北にとり、木部でR
423に入り余野川沿いに北上する。日中はダンプの多い道だが、早朝は交通量も少なく、緑が多いこの道はひ
んやりして気持ちがいい。
特にきつい勾配の部分もなく、20km/h前後をキープしたままで金石橋の交差点(バス停、北摂信愛学園前)
に着く(6時39分)。
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北摂信愛学園前分岐 ここから高山へ向う |
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右折して高山へ向う。高山までは2.5km、標高差130mだが、前半快調に飛ばしすぎると後半足にくる。
カーブを曲がる毎に開けていく妙見山方面の展望が素晴らしい。杉木立を抜けた先に集落が見えてきたら高山で
ある(6時55分)。
高山は標高450m、四方を山に囲まれた奥箕面の集落(行政区分上は豊能町)。戦国のキリシタン大名高山右
近ゆかりの地で、高山マリアの墓の他、切支丹信仰禁止の高札(慶応4年)が残されいる、まさに隠れキリシタ
ンの里といった風情の漂うところである。
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高山高札場・・・切支丹、邪宗門禁止の高札 お地蔵さんの台座には変形クルスが彫
られている |
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ここを訪れるのは7年半ぶり。じっとしてると寒いくらいの気温に、再びロードに跨り、一気に南下、箕面隋道
を抜けて箕面川ダムを渡ると強烈な上り返し、わずか1.8kmの間に標高差180mを登る上りが待っている。
加速をつけて上り口に差し掛かり、走りこみをしているランナーをかわしたものの、みるみるギアを落として、
あっという間に39の27。振り返るとランナーが追いついてくるんじゃないかという強迫観念?にかられなが
らも、明治の森記念碑を過ぎ、道路の最高標高(約520m)まで上りきる。
せっかくここまで上ってきたのだから、五月山まで一気に下ってしまったのではもったいない。道路左手の斜面
に「火の用心」の標識を見つけると、山が呼んでいるような気がするのは低山マウンテンバイカーの性か。登り
口にロードをデポして巡視路の階段の直登にかかる(7時25分)。
一直線に登りついたところは堂屋敷の北東約300mにあるCa540mコブの鞍部。どういうわけか尾根筋に
は快適なシングルトラックが付いている。Ca540コブを越えて尾根伝いに歩くと、一旦舗装路に出るが、も
のの30mも歩かないうちに再び、左手の山の中に入っていく道が付いている。
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一旦舗装路に出て再び堂屋敷への巡視路を行く |
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巡視路の階段を登りきると鉄塔が2本立ったポイントヘ。巡視路は山頂の北を水平に西へ向っている。適当にあ
たりをつけたところから左手の山の中に入ると20mほどで堂屋敷山頂に着く(7時45分)。三等三角点が頭
の部分だけを出している。553.2mである。
三角点の周りは木々に覆われて展望は無いが、北に伐採斜面があり、ここからの展望は抜群である。手前に天台
山、能勢妙見山、高代寺山。堂床、竜王、三草から奥に、剣尾山、高岳、大野山、三国ケ嶽、千丈寺山までが見
渡せる大展望である。
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堂屋敷山頂(三等三角点) | 堂屋敷北面伐採ポイントからの眺め |
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しばらく景色を楽しんだ後、デポ地に戻る。このまま巡視路を西に歩けば、ハイキングコースと合流して天上ケ
岳方面へもいけそうだが、今日はMTBでないので、そういうわけにはいかない。舗装路伝いに戻れば8分でデ
ポ地に戻る。
箕面ゴルフ場、池田ゴルフ場を横目に見ながらドライブウェイを一気に下る。道の両脇にアジサイの花が満開で
六甲を走っているかのような錯覚に陥る場所もある。日の丸展望台分岐はどこだったかなと標識を見れば、いき
なり日の丸展望台分岐が現れ、大慌てで右折、墓地の裏手を回りこんで展望台に到着(8時09分)。
正確にいうとここは315.1m千代山山頂である。五月山と呼ばれる中心部はここより西の愛宕神社、五月山
公園、五月台あたりを指すようであるが、この千代山が五月山の中では最も標高があるので、ハイキングガイド
などには、この山をもって五月山としていることが多いようである。
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千代山・・・日の丸展望台 |
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ベンチで休んでいると展望台から1組のカップルが降りてきた。今日はサクラの下草刈りがあるのでやってきた
というおじさんとしばらく会話を楽しみ五月山を下る。料金所はどうだったかなと記憶を辿っている間もなく現
れる。バーの左側が自転車一台分空いている。40km/h台前半のスピードで料金所を通過。昔もMTBでカ
ッ飛んだまま料金所を通過した事を思い出したころには五月山動物園の前。
今でもウォンバットはいるのだろうか。家に帰り着いたらまだ9時前。ほんとに軽い朝のお散歩コースだった。
(本日の走行距離 51km)
2005年6月18日(土)加古川−黒井−篠山周回
サイクリングの楽しみ方の一つに長距離ランというのがある。ゆっくりと時間をかけて長距離ツーリングを楽し
むという遊びだ。その中でも最近自転車雑誌の誌面などでよく取り上げられるようになったのが、センチュリー
・ランという遊び。
何が“センチュリー”かというと距離が100。そう100マイル(160km)を走ろうというものなのだ。
『100kmは誰でも走れるが、160kmはそれなりの経験と技術が必要』なんて記事を目にすると、「そん
なこともないで」と思ってしまう。
それにしても今年はまだ150kmを超える走りをしていない。おまけに毎週100km程度の走りでは体脂肪
率は増える一方。ここらで何とかしなくてはなるまい、というわけで、大まかにコースを決めて走ることに。
梅雨の中休みがずっと続いている。気温20℃というわりにはやはり蒸し暑い。5時37分自宅を出発する。勿
論今日はロードレーサー。まずは赤坂峠を好タイムで通過する。距離が長いので自重しなくてはならないが、あ
とさき考えずに走ってしまうのはいつものクセ。
天上橋で左折、西宮北ICの横を通って、県道三木三田線へ。深谷を過ぎれば下り基調、早朝なので車も少ない中、
快走を続ければ1時間02分で淡河を通過、三木の市街地を抜け、宗佐、国包と走り継ぎ、加古川の堤防に出る
(7時18分)。
水分補給をして今度は一路、加古川沿いを北上する。すぐに小野市に入る。自転車で小野市に入るのは初めてだ。
本当は加古川を堤防伝いに遡って行きたかったが、地図を見ると真直ぐついている道が無い。おまけに快走モー
ドに入ってしまっているので、市場でR175に合流する。
交通量が格段に多くなるが、道幅も広く、快走モード全開である。トラックのスリップ・ストリームに加え、追
い風も手伝って、35km/hペースが続く。まだまだと思っていた滝野社には8時02分、山南仁王の前は8
時35分に通過する(ここまでで80km、2時間59分、飛ばしすぎだ)。
ここからは勝手知ったる丹波の道である。いつもと逆向きに走ると景色も違って見えるから不思議だ。9時07
分、腹が減ってきたので、氷上町稲継のコンビニで軽食補給休憩をする。だいぶん気温が上がってきた。
再び走る。R175は進行方向を北から東に変える。9時29分、春日町六反田。本日100km達成。3時間
52分。アップダウンが少ない割には時間がかかり過ぎているのは食べて休んでいたからだろうが、食べなきゃ
走れなくなってしまう。
10時05分、淡々と上って栗柄峠をクリア。ここから一気に加速をつけたいところだが、向い風に変わってし
まい、マイペース走行に。黒豆の館で冷たい飲み物をと求めて走れば、ちょうど自販機の詰め替え中。諦めてま
た走り出し、10時40分、波賀野にあるコンビニでアイスクリーム休憩をする。
休憩がやたら多くなってきた。去年5月に230km走った時はどうだったかなと考えながら走る。道路脇の気
温表示は28℃だ。11時35分、三田本町でまたも水分補給。149km。あともう少し。最後の峠、赤坂峠
は31℃。ついに真夏か。下りに入ったところで160kmに。12時04分。所要時間は6時間27分だ。ま
ずまずか。あとは自宅まで下り一本なのに、道路付替え工事に伴う大渋滞に巻き込まれ、ラスト8kmに35分
もかかっての「ご帰還」となった。
PS.ちなみに体脂肪率は一気に5%減少。ベストに近くなった。
(本日の走行距離168km)
織田(おりた)さんへのメールはbabrx800@jttk.zaq.ne.jpまで・・・。
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