山を駈ける風になれ2008年 10月号
2008年9月15日(月)篠山/栗柄峠折り返し(2.5万図 宮田他)
最近、新聞・雑誌等で自転車が取り上げられることが多くなった。ここ数年健康への関心が高まってきているこ
とに加え、今年から始まったメタボ健診。更にガソリン代の高騰への対策としてのクルマからのシフトなど従来
のエコだけでなく、テーマは様々。
では自転車業界はこうした追い風を受けてさぞかし潤っていることであろうと思うと、そうでもないらしい。物
置の中で埃をかぶって眠っていた自転車を引っ張り出してきて再び乗り出した人がほとんどだからである、とは
いきつけのサイクルショップのオヤジさんの弁。
では、自転車に乗ることによるダイエット効果(減量効果)はどうだろうか。私自身のことを言うと、乗り始め
る以前に比べてベースの体重は3kgばかり増加している。これは多分脂肪が筋肉に代わったことによる増加と
思われる。
3kgは乗り始めて2年間で増えたもので、以降約15年間季節要因による変動はあるが、ずっと一定範囲内で
安定はしている。
一般論的には有酸素運動だから脂肪も燃焼するし、続ければ心肺機能が向上して基礎代謝量も増えることは間違
いない。まあ、“もともとメタボな体形であればあるほど、初心者であればあるほど”減量効果は大きいと言っ
ていいのではないだろうか。
いずれにせよ減量目的で自転車をやるのは、相当意志が強くなければ無理。挫折してしまうのが関の山である。
上りはしんどいに決まっている。自転車は楽しんで乗るもの。自転車で走ることが好きにならないと続かない。
さて、先に3kg増えた、と書いたが、先月は例月より300kmほど余計に走ったので、今はいつもより2
kg軽い。即ち私の場合、例月の走行距離+150kmで1kgの減量が得られる、というのが、今の方程式
のようである。
さて、5時25分にロードで出発、R176を北上する。本当はもっと長距離を走る予定だったが、昨日“慣
らし”で十万辻ヒルクライムをやる筈が、峠頂上トンネル手前で前方にサイクリストの集団を見つけ、追撃モ
ードに入ってしまい、玉瀬から大原野への緩い上りで抜き去った後、更に前方を走るサイクリストも捉え、西
谷地区のアップダウンをずっと爆走モードで走ってしまったので、最初から足は売り切れ状態、とても当初予
定の峠越えはできそうにもなく変更。
それでも2kgの体重減のお蔭か、まずまずのペースで上りはクリア、曇空で気温も20℃そこそこという気
象条件にも助けられ何とか走っていたが、藍本付近から強烈な向い風が吹き始め、いっきにペースダウン、結
局いつもより4分遅れのタイムで栗柄峠に着く(7時37分)。
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今日はここまで。(栗柄峠) |
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今日はおとなしくここでUターン、今度は追い風に助けられながら、道端を彩り始めたヒガンバナなどを愛で
ながら坂道を下る。ちょっと足も回り始めてきたので篠山城下町をポタリング。ブランチを、といつもの店内
で食事の出来るコンビニに入れば、食事コーナーは椅子が片付けられ、立食形式に変わってしまっている。長
時間占拠して騒いだ若者でもいたのだろうか。それにしても座れないようにしてそれで対策終わり、は知恵が
無い。
腹ごしらえをしたところで出発する。復路はずっと追い風基調。トラック・ドラフティングを利用すれば更に
ペースは上がる。気温も25℃を超えることの無いまま。涼しさに助けられて帰宅すれば、まだ10時を少し
回ったところだった。
(本日の走行距離115km)
2008年9月23日(火)北神戸/淡河周辺の低山巡り(2.5万図 淡河他)
朝晩だいぶ涼しくなり、めっきり秋めいてきた。お彼岸の中日に当る今日は朝から天気も上々、というわけで、
秋の風景探しを兼ねて淡河周辺の低山を巡ることにする。
午前5時38分、夜明け前とはいえすっかり明るくなった中をロードで出発する。やや北寄りの風が強いが、
気温17℃と走るには最適の温度、一昨日雨が降り出すまでにと大急ぎで走った疲れもなく、いいタイムで赤
坂峠を越えると、天上橋の交差点を左折、吉尾、深谷と通り、6時35分淡河町公園に着く。
まずは愛宕山(256m)を訪ねてみようというわけである。地形図にもその名が記された愛宕山は山頂に鳥
居マークが書かれている。きっと今も参道が残っているのではないだろうか。
さて、どこから登るか。山の南の尾根近くにフェンスが見えるので、あそこまでいけばなんとかなるだろうと、
老人ホームの敷地内を通り抜け、南尾根に辿り着くと、そこはホームのアスレチック広場。フェンスの向こう
は完全なヤブで踏跡の類は一切なし。
いろいろ場所を変えて、それらしき場所を探ってみたが、南からは登れそうな場所は無く(半袖半パンで)、
山頂まであと100m少しの距離ながら断念する。
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愛宕山南尾根から滝ノ山を眺める |
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いきなり登頂失敗で、気分を変えて対岸の滝ノ山(264.5m)に訪問地を変更、県道を戻り、鶏舎の前を
通って、山の北側に回りこむ(7時03分)。民家の横の空き地にロードをデポし、鞍部を目がけ、山に入る。
ササヤブを掻き分けて進むと鞍部にオリエンテーリングの標識が現れる。西側下り斜面はもっと凄いヤブにな
っているが、南の山頂方向へは明確な踏跡が続いている。時季が時季なだけにコガネグモやジョロウグモの巣
が煩いが、これらを払いながらほぼ一直線、最後に急登をこなすと、低山ながら山頂らしい山頂に着く
(7時10分)。
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山頂手前は意外と急 | 滝ノ山山頂 |
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ちょっとした岩の間に四方を石で囲んだ4等三角点が埋まっている。点名も「滝ノ山」。曇滝の背後にあると
ころから付いた名前と容易に推測できる。展望は無いが、明るく県道と100mほどしか離れていない山の中
とは思えぬ雰囲気がある。差し込む秋の朝日が眩しい。
元来た道を下山し、道の駅淡河まで走る(7時30分)。この時間になると交通量が増えてくる。R428を
北に走る。淡河から吉川にかけては丘陵地が広がる。色づいた棚田を朝日が優しく染める風景はまさに日本の
秋である。
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秋の淡河 |
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淡河と吉川の境(神戸市と三木市の境というより判り易い?)に三角点のある小山があるので寄ってみる。入
口付近に道標がある。文化10年のもので、『右○○○三木』の『三木』しか判らない。どこからどこへ行く
道だったのか。
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淡河と吉川の境に立っている道標 |
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さて、三角点は道標と道を挟んで北側の小山の上にある鉄塔の足元(厳密には鉄塔敷地内へ下りる手前)に埋
まっている(7時50分)。点名「奥谷」227.7m。3等である。すぐ隣りに水産省の用水タンクがある。
周囲が開発され道路が付けられて、山の体を成していないが、付近では一番高いところで、昔はなだらかな山
が広がっていたのであろうと推測される。
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奥谷3等三角点 |
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まだまだ時間も早いので、もう一つ三角点を訪ねてみよう。点名に「山」という名前が付いている三角点、市
野瀬にある「小俵山」(163.5m)を次の訪問地に定める。
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市野瀬で見つけた秋 | 小俵山です |
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市野瀬は何度も走っているのでよく知っているが、はてどれが小俵山か。交差点を右折、西に走って小俵山へ
のアプローチとなる農道を探す。と、まず目に飛び込んできたのが、見事なヒガンバナの群生。お堂へ向かう
山道の斜面に真っ赤なヒガンバナが満開、竹で作った手すりが絶妙な味を醸し出している。残念ながら背後の
日差しが強く、デジカメでは上手く写らない。自分の目にしっかり焼き付けて、小俵山に向かう。中央部がく
ぼんだ、同じような形をした山が2つある。地形図に無い農道も沢山ある。感覚だけで農道を進み、突き当た
りにロードをデポ、薄暗い山の中に入って、ここぞと思うポイントを竹につかまりながら攀じ登れば、ピンポ
イントで4等三角点の埋まる山頂(8時31分)。
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ここから山頂への入口。山頂まで15mくらい | 小俵山山頂 |
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われながらまぐれ当たりの三角点到達である。さっきの山でもそうだったが、とにかくヤブ蚊に喰われて足が
痒い。三角点にタッチして写真を撮ったら、すぐに農道終点まで戻る。わずかに1分で戻れる距離である。
稲刈りの準備をしていたおじさんと喋ったりしながらお彼岸ののどかなひとときを過ごす。今日は近場の走り
だったが、なつかしい空気を吸うことができた。明日から3日間、また頑張ろう。
(本日の走行距離 72km)
2008年9月27日(土)篠山/藤坂峠~点名「藤坂峠」(2.5万図 村雲)
9月最後の週末。昨日の雨もすっかり上がり、上々の週末になりそう。おまけに気温もぐっと下がり、サイク
リングには絶好の季節となった。2週間前に篠山盆地の西を走り栗柄峠まで走ったが、今日は泉郷峠、天王峠
越えで篠山盆地の東から藤坂峠まで走ることにする。
午前5時44分、夜明け前だが天気がいいので既に明るい。半袖半パンの夏姿では少し肌寒いくらいの中を川
西能勢口回りで県道を一路北上する。やや向い風でペースは抑え気味。ソバの花が満開の山里を進み、杉生で
水分補給。杉生新田(7時16分)、泉郷峠(7時25分)、天王(7時37分)と通過、向い風でスピード
が上がらないまま福住へ。トラックのスリップ・ストリームを使いながら再び快調な走りを取り戻し、沿道の
ヒガンバナを眺めながら淡々と走ればもう藤坂峠である(8時20分)。
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R173を北上中に見つけました | 淡々と着いた藤坂峠 |
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この峠は西側から上ると最後にきつい激坂が待っているが、東側から上ると拍子抜けするくらいに簡単に着い
てしまう。
そんなわけで足もまだまだ余っているし、北側にある小さなピーク、「藤坂峠」に登ってみることに決める。
「藤坂峠」は点名。山頂に4等三角点が埋まっている。まだまだクモの巣が煩いこの時季、お手軽歩きが楽し
めるこういう山はありがたい。
ウェストバッグから地形図を取り出して、登路を確認しようとしたが、
「無い」。地形図を入れていたと思ったのだが、確認せずに飛び出してきたようだ。確か記憶では東へちょっ
と戻ったところから北に向かって付いている破線を辿れば・・・。まあ出たとこ勝負だ。
峠から1分ほど下ると、道路左手に1軒の民家。横奥にシカ除けフェンスの扉が見える。地形を考えるとこの
辺か。扉を開けて中に入る。西に向かって山道が付いている。記憶の破線の道とは違うが何とかなりそう。ロ
ードをデポして山の中に入る(8時23分)。
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登り口はよく踏まれた道がある |
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道はすぐに荒れた沢に変わる。斜面に取り付き、植林の中に付いていた獣道を辿って尾根筋に出る。赤い境界
杭が埋まった尾根筋は踏跡といえるほどのしっかりしたものはないが、木がまばらで歩きやすい。まっすぐ登
ればすぐに山頂である(8時30分)。
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静かな点名「藤坂峠」ピーク |
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山頂からやや東に、四方を石で囲んだ三角点が埋まっている。さすがに1枚の登頂標も無い静かな山頂である。
東と西から踏跡が上がってきている。東からの道が地図があったら辿る予定だったルートだろう。地図が無い
お蔭?で、最短ルートをとったのでわずか7分で頂上に着いてしまった。
少し休んで元来た道を下る。北寄りの風が強くなってきた。峠へ向かう途中に見つけた妙見堂に寄る予定だっ
たが、調子よく飛ばしているうちに通り過ぎてしまった。
あとはひたすら追い風の中を快走。こんなことは1年に何回あるか。追い風の中を走るということは、後ろか
ら風が押してくれるわけではなく、正面の空気の壁が薄いということ。走る速度と風速が同じなら走りながら
無風状態を感じることができる。こんなことを感じることができるのもサイクリングならでは。
どこまで走っても疲れを感じることがないようにさえ思える、からっと晴れた秋空の下、爆走の連続のまま帰
宅した。
(本日の走行距離130km)
織田(おりた)さんへのメールはbabrx800@jttk.zaq.ne.jpまで・・・。
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