山を駈ける風になれ2003年 4月号
2003年3月2日(日)北摂/大峰山〜桜小場(2.5万図 武田尾)
一日中降り続いた雨もすっかり上がり、朝から春を感じさせるいい天気に。事情により遠出ができないた
め、自宅から毎日見えている大峰山周辺を走ることにする。桜小場(さくらのこば)は大峰山の南にある
大峰山と相似形をした山。雨の日など大峰山が雲の中に隠れて見えない時はその山容がはっきりと見てと
れる。
ゆっくり寝ていたので出発は8時と遅いが、近場なのでのんびり遊んでも昼前には帰って来れる。ダイレ
クトに大峰山を目指したのでは近過ぎるので、川西能勢口回りで向う。暖かいからかそれとも背中の荷物
が軽いからか、軽快な走りのまま多田から若宮経由で榎峠へ。2−3年前に山本方面から中山を貫くトン
ネルが出来、榎峠も2車線の味気ない道に変わってしまった。
鳥脇に下り、十万辻に上り返して大宝塚GCの前を左折して大峰山登山口に着く(9時15分)。大峰山
の登るのはちょうど10年ぶりだ。10年一昔というが、こんなマイナーな山の登り口でも登山口の標識
が整備されわかりやすくなっている。いい天気だ。風が冷たいのが気持ちいい。
少し休んで山道を南に走る。ほぼ水平な山道でこんなラクチン・シングルトラックはない。10年前はこ
んなに走り易かっただろうか全然覚えていない。こんなに走ったかと思うほど走ったところで右手に登山
道が現われる(9時27分)。
雑木林の中の山道を少し「担いで」登れば、すぐにまた乗車できるなだらかな山道に。と思えばもうそこ
は南北に高圧線が走る鉄塔の建つ展望ポイント(9時35分)。南北方向に切り開きがある。北側は谷を
挟んで検見山、北西奥には大船山まで展望が広がる。雨上がりなのでもっと視界がきくと思ったが、春霞
かうっすらとしか見えない。
しばらく展望を楽しんで山頂に向う。この山はとにかく乗車率が高い、気持ちよく乗ったまま山頂に着く
(9時50分)。10年前と変わっていないのは展望がないことくらい。随分登頂標も増え、広場も広く
なったような気がする。木漏れ日の中、ゆったりと軽食休憩タイムを摂る。
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大峰山登山口 | 大峰山山頂 |
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さて、今日のお目当て桜小場へ向う。来た道を100mほど戻り分岐を南へ向う。分岐に架かっている道
標には迷いやすくて危険だからか黒く塗り潰してある。むやみに人が入らなくていい。地形図でかなり急
な斜面を覚悟していたが、実際はそれほどでもなく、イノシシが道を掘り返さなければ乗車率ももっと上
がったかな、という感じで下るままに広場になった四辻に下り着く(10時08分)。山頂から7−8分
だ。枯れた山桜の巨木が立っている。
左に行けば十万辻、右に行けば武田尾に行く。桜小場へは南進と思ってMTBを「押し」て行ったが、何
のことはない、武田尾方面への道と合流し、また乗車したままハイスピードで走れるシングルトラックが
戻ってくる。
2度ほど“渡り廊下”を快適に走りぬけ、左へやや下り気味に走っていくと、『安倉山』と札の下がった
ポイントに。何と読むのだろうか。“やすくら”?市内には“あくら”と読む地名もある。桜小場は安倉
山と呼ばれているようである。
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大峰山登山口 | 大峰山山頂 |
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右手に崩壊地を見ながら「押し」上げると頂上部へ(10時25分)。西へ山道は続いている。三角点は
山道から南へヤブを30mほど入ったところにある。紅白の測量ポールが立っている。三角点は4等(4
64.3m)。大峰山同様展望はない。
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テクニカルなST |
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崩壊地へ戻り展望を楽しんだあと四辻に戻る(10時50分)。ここから水平道を十万辻方面へ走る。2.
2kmのシングルトラックは限りなく100%に近い乗車率。15−20km/h程度の速度ながら気分
はジェットコースター。朝通過した大峰山への分岐を過ぎれば快適なシングルトラックも残り500m。
あっという間に舗装路に出ると(11時15分)、十万辻から自宅まで15分もかからない内に帰りつい
てしまった。
(本日の走行距離 35km)
2003年3月8日(土)日生/大多府島(2.5万図 日生)
第16回ヤブ山歩きの会。今回は趣向を変え、陽光きらめく瀬戸内海で一足お先に春を満喫しようという
プラン。大多府島(おおたぶ、と読む)は岡山県日生(ひなせ)港の沖合6kmに浮かぶ日生諸島最南端
の島。周囲5kmの小さな島だ。江戸時代、海上を航行する船の給水ポイントとして利用されていた島で
300年の歴史を持つ。
そうした遺構に加え、島内を一周できる自然探索路が設けられハイキングも楽しめるように整備されてい
る。島の最高点は標高41m、たまにはこんなのがあってもいいだろう。今日は超初心者向けコースとい
うことで開催する。
本日のメンバーはレギュラー陣からMTBゲット間近のF代、そして初参加、わが職場の陰のドン“グル
メ大王”、とお嬢さんのマッキ−の3人。
大阪駅で待ち合わせ8時ちょうどの新快速に乗り、姫路、播州赤穂で乗り継いで10時01分、日生駅に
着く。風は冷たいが日差しはさすがに瀬戸内海、潮の香りと相俟って春を感じさせるものがある。10分
ほど歩いて諸島巡りの船着場に。船着場と道を挟んで山側に乗船券売り場がある。
10時30分発の船に乗り込む(88人乗りの小さな船だ)。心配された風もさほど強くなく、相変わら
ずハイテンションのF代のマシンガントークが途切れることなく続くうちに鹿久居島、頭島と過ぎて大多
府島に着く(11時00分)。乗船場は広場になっていてソテツが植えられ、南の島に上陸した気分にな
る。加子番所を右手に眺めながら湾を東から回り元禄波止の燈篭を見ながら島の北東部、自然研究路起点
から島を時計回りに歩き始める。
上陸すると風が強くなっている。
「ほっぺたの肉がもって行かれそう」とはF代。アカマツを中心とした雑木の中に整備された道が続いて
いる。一歩一歩坂を上がっていくと海が眼下に広がり始める。きれいな砂浜だ。
「プライベートビーチにしたいわ」と大王、さすがに“権力者”は言うことが違う。マッキーも海の青さ
と夫婦岩など点在する小島の美しさに童心に帰ったかのよう。
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燈篭堂への登り途中で |
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海岸線から少し内陸に入って坂道を上がりきったところに燈篭堂が建っている(11時15分)。元禄1
1年から明治初年まで170年間にわたり、灯台としてその役目を果たしてきたという(灯台は後に再建
されたもの)。F代とマッキーは周囲で咲いているスイセンやオオイヌノフグリをデジカメで接写してい
る。春である。
桜並木(咲いていない)を南へ下ると小学校に。小さな島の分教場といった風情が漂っている。4,5年
生で1クラス。机は4つしかない。更に南側に回って大師堂からペンションの横を通って休憩所に着く(
11時25分)。地元の方が88ヶ所巡りの石仏を拭いたり、花を生けたりされている。
時雨てきた。休憩所で雨が上がるのを待って岩場を下り断崖の上に出る。抜群の展望ポイントだ。ここで
昼食タイムとする。
侵食崖の続く南側は迫力満点。他に観光客とてなく、“プライベート東尋坊”といったところ。この島は
北側と南側の表情が全く違っていて面白い。正面には小豆島が横たわっている。昨夏ツーリングしたこと
を思い出す。南東沖に見えるのは家島諸島だ。沖合いにはところどころ雨のカーテンも下がっている。
いつになく張り切るF代(もともと元気はいい)。断崖ぎりぎりのところに立って写真を撮ってくれとせ
がむ。高所恐怖症?の大王とマッキーは安全圏に座り込んだまま。断崖の上で海を背に撮影会。よせばい
いのに変なポーズまで取ってくれ“できそこないのサタデー・ナイト・フィーバー?”ができあがる。急
ぐ行程でなし、結局50分近く休んで自然研究路に戻り先を歩く。5分ほど歩いたところにも展望台があ
る。
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小豆島 | 何でもやってくれます |
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一旦下って小さな入り江を回りこむように進み再び登りにかかる。登りきったところから海側に折れると
『勘三郎洞窟』と記した標識がある。標識に従い断崖をジグザグに下っていく。勘三郎洞窟は海食洞のひ
とつ。その昔勘三郎という男が洞窟でニセ金を作っていたと伝えられている。
この景色はなかなかの迫力だ。大王が一番になって駆け上がる。『奥行きは80mと短いが天井高20m
という高い洞窟であった』と案内板に書かれているように今はその洞窟も崩れ洞窟の奥行きは20m程し
かない。洞窟の一番奥には不動明王が祀られている。2時間ドラマで犯人が告白する場面によく出てきそ
うな感じだ、なんていったらF代が一人芝居を始めだした。
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洞窟の入り口 | オ〜イ誰かいるかあ |
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青空が広がってきた。展望台に戻り一息ついてまた歩きはじめる。ここでこの島の最高点でもある41.
4m2等三角点を踏んでおこうとメンバーを促し自然研究路からはずれてヤブの中に分け入っていく。
「いつもこんな感じで歩いているんですか?」と大王が言う。まさか、こんな道でないところばかり歩い
ているわけではない。が、こんなところもあるのは確かだ。昔、畑だった跡のようで、段々になった石垣
の跡は残っているが、ヤブがひどくまともに進むのは困難だ。しばらく探したがよくわからない。低すぎ
るというのは却って難しい。
自然研究路に戻り島内道から慈雲寺の前を通り再度三角点を探索に。最高部はこの辺りだ、というところ
までは行くのだが、ススキとタケのあいのこのような巨大な枯れ木が密生していてどの辺に三角点が埋ま
っているのかわからない。ま、最高部付近にいることは間違いないのでよしとしよう。
あとはぶらり散策を続ける。北西側の亥の子浜海水浴場に下りてみる。トレッキングシューズで砂浜は歩
きにくいことを知る。砂浜に吹き付ける風が一層強さを増してきた。島内道に戻って元禄防波堤の方へ歩
いていく。
カキの処理場がある。ホタテ貝を一枚一枚ワイヤー状のものできれいに繋いだものが山積みされている。
何に使うのだろうか。何でも興味を持つ大王、そこで作業をしている女性を捕まえて訊ねる。が、中国人
だとかで日本語はわからない、と日本語で言われる。こんなところにまで外国人労働者がいるとは…。
また時雨てきた。民家の軒先をかすめるような道を歩くと定期船乗り場に戻ってきた(13時35分)。
やはり小さな島だ。
次の船は14時45分、加子番所に入って待つことに。更に風が強くなってきた。船が出てくれればいい
が(確か風速13m/s以上、波高1.5m以上、視界500m以下の場合は運航停止と書いてあった。
OR条件だろうかAND条件だろうか(んなわけないか))…
と待つうちに他の乗船客も現われ、やがて沖合いに帰りの船の姿が現れた。
2003年3月9日(日)北摂/上槻瀬539峰(2.5万図 木津)
先月、竹ヤブに阻まれて撤退を余儀なくされた三田北部、上槻瀬539峰(仮称)を畦倉池と酒井を結ぶ
峠から稜線伝いに辿ろうという計画。
大船山と羽束川を挟んで対峙するこれら標高500m前後の山々は未だ足を踏み入れたことのない地域、
無名の山々が並んでいるだけだが、麓の酒井公民館あたりから臨むと、平坦な稜線上にアカマツの高木が
疎らに生え、もしかしたら夢のような展望コースが待ち受けているかも知れないという期待を抱かせてく
れる。
寒の戻りか6時の気温1.9℃。日中もそれほど気温は上がらないという予報。6時28分ロードで出発
する。アプローチの時間短縮を考えてのことだ。
川西能勢口回りで北上する。昨日にも増して北風が強い。木津あたりからガクンとスピード・ダウン、7
時48分、1時間20分もかかって杉生に到着、コンビニで軽食を調達する。外で缶紅茶を飲みながら、
コンビニにいた先客がママチャリに乗って走り去るのを見送る。
缶紅茶を飲み干し、体が温まったところで出発する。雪がちらつき始めた。先ほどのママチャリおじさん
ははるか先を走っている。おじさんの回転トルクはなかなかのものでそう簡単には追いつかない。環境が
おじさんの脚力を強くしたのか。何とか杉生の集落が途切れるまでにおじさんをかわすことができたが、
後は吹き下ろしてくる雪と戦いながらの一人旅に。
西軽井沢あたりから道の両脇に目立つようになってきた雪は杉生新田までくると真っ白な世界に。更に泉
郷峠へ向う道は一層積雪量が増す。ロードで来たことにちょっぴり後悔を覚えながら後輪が滑らないよう
に注意しながら最後のカーブを曲がると峠が見えてきた。
何と積もった雪が風に飛ばされて竜巻が起こっている。後悔は現実のものとなった。峠に立つと浄仙山の
方から強烈な吹雪が吹き付けてくる。たまらずロードを下りて「押し」て泉郷峠を籠坊へ下っていく。地
吹雪だ。吹雪の彼方から津軽ジョンガラ三味線の音が聞こえてきそうだ。えーと、ここは兵庫県じゃなか
ったっけ…。
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泉郷峠登りにて1 | 泉郷峠登りにて2 |
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雪煙が巻き上がる様子をデジカメに収めたりしながら天王−籠坊を結ぶ道まで下ると、なんとか乗車でき
そう。いつまでも「押し」ていたのでは目的地に着かない。徐行運転で後川上まで下る(8時50分)。
吹雪が収まって晴間が覗いてきた。一息ついて走り出す。酒井公民館前9時25分着。公民館の背後に夢
の展望稜線が見えている。酒井の集落を西に上り、畦倉池への林道の入口にロードをデポ、支度を済ませ
て登りにかかる(9時30分)。
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吹雪く籠坊の里 | 畦倉池鞍部 |
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畦倉池へ向う道は、地形図では破線路になっているが、実際はかなり奥まで林道幅の道が続いている。そ
の道もやがて沢沿いのゴロゴロ道に変わり、畦倉池との鞍部に達する(9時45分)。ササが茂る鞍部だ
が、左手山側から水路が切られて畦倉池側へ落ちている。取り付きをどこに求めるか考えていた南の稜線
には“道”が付いている。
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Ca.490山への登り |
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4−5年前にMTBを担いで来た事があるが、その時こんな道はあっただろうか。記憶にはないがうれし
い誤算、積雪の稜線にはっきりと付けられた切り開きを登って行く。境界杭が埋まっている。ピンクのテ
ープもぶら下がっている。雪に覆われているとはいえ、トレースし易いコースで傾斜が緩んでくればそこ
はCa490ピーク。頂上部には境界杭が埋まっている。5m前後の雑木に囲まれ展望はない。
ここで白銀の山頂の様子をデジカメに収めようとしてトラブル発生。写真が撮れない。気温が低すぎるの
か、反応しない。ああ、残念。ここから先は文章だけでカバーしなければならない。デジカメを出したり
しまったりする必要がなくなるので歩行が捗るともいえるが…。
はっきりした切り開きの道は尚も南に向かって続いている。真っ白になりながら枝を掻き分けて進む。ア
カマツの高木は山道の東側に生えている。が、山道の両側を包む雑木林は3−5mくらいの高さがあり、
展望の稜線とはいかない。しかし、稜線を快調に歩く気分はスノーハイク、10分ほどでCa500ピー
クに到着。ここは山頂部中央に大きな根回りの枯れ木があり、ピンクのテープが巻き付けてある。真南に
谷を挟んで上槻瀬539峰が尖峰を突き上げているのが見える。
また、雪が激しくなってきた。休憩もそこそこに先を急ぐ。本日のルートで気を付けなければならないの
はここだけ。一旦東南東に振って踏跡程度の径を下って行くと南に方向転換、539峰最後の登りに入る。
山頂が近づくにつれ、山道は再び明瞭になる。が山頂のすぐ東側を南に巻いていく様子。北東側から道を
はずれ山の中に入ること30m、539m峰頂上に着く(10時30分)。
相当なヤブ漕ぎを覚悟していたので拍子抜け。でもこんな素晴らしい“ハイウェイ”が稜線に付いている
とは思っても見なかったので大満足だ。頂上はスギとアカマツの混合林で薄暗く展望はない。積雪は10
センチ程度。登頂標の類一切なしの清浄な山頂だ。
残念ながら軽食休憩を摂るにふさわしい場所はなく、一旦山道まで戻る。樹幹越しに大船山が見えている。
特徴ある山容なのでいい目印になる。ピンクのテープが道を遮るポイントを越え歩いて行くと何と祠のあ
る広場に出た(頂上から直線距離で50mといったところか)。
こんな頂上直下に祠があるなんて想像もしなかった。壊れかけた祠の横には休息所に使っていたと思われ
る建物もある。祠の下にはバケツが転がっている。どうやら村人の信仰の山だったようだ。きっと名前が
あるに違いない。何と言ってもこの山並みの最高峰だ。名前があって当然だろう。山頂を巻く山道からは
雪ということもあって地形図に載っている岩が見えない。機会があれば岩探しをしたいものだ。
祠から先は明快な道が南西側に下っている。烏ケ岳を見ながらジグザグに下っていくと上槻瀬と山田川を
結ぶ鞍部に下り立った(10時47分)。先月、山田川側からこの鞍部を目指したが果たせなかった。上
槻瀬方面へははっきりとした山道が残っているが、山田川方面は倒木の連続でぞっとするような光景が垣
間見える。やはり先は廃道になっているのだろうか。
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雪が舞うナナマツの森 |
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あとは降りしきる雪の中を鼻歌交じりに下って行くだけ。10分で高平ナナマツの森の最奥部、昭和池の
ほとりに出てきた(10時58分)。今下ってきた道には『松茸山のため入山禁止』の札が立っている。
今日は一日こんな天気だろうか。晴れと雪が交互にやってくる。東屋でサンドイッチを頬張る。今日のコ
ースは全線MTBでもOK。冬枯れの美しい森に降りしきる雪を愛でながら、誰一人いないナナマツの森
をゆっくりと歩いてデポ地の酒井に向かった。(このあと雪雲に捕まり、猪名川の万善まで吹雪の中を水
飛沫を上げながら走ることとなった…)
(本日の走行距離 97km)
2003年3月21日(金)北摂/国見山〜秀ケ辻山(2.5万図 武田尾)
今日から三連休です。久しぶりの好天に恵まれそうなので遠方まで走りに行く計画を立てる。朝5時の気
温1℃、お彼岸にしてこの寒さだ。今年の冬は本当に寒かった。6時ちょうどに自宅を出発、R176で
まずは赤坂峠を目指す。
ところが走り出した途端、足が重たい。先週日曜雨の中を強引に走った(レポは作成していない)疲れが
まだ抜けきっていないようである。様子を見ながら峠を上っていたが、ペースが戻ってくる気配もないの
で行き先をどこに変更しようかと考えながら決まらぬままに赤坂峠へ。
ここでターンして帰るつもりだったが、中国道をまたぐ橋をフラッと渡り、しばらく軽く流しながら走っ
ていると、いつしか目の前に「生野高原住宅」の文字が…。そして急坂なのになぜか上ってしまうとアン
テナの建つ394標高点を横目に見ながら生野高原に着く(6時38分)。
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生野高原から北摂の山々を臨む |
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いつもながら北摂の山々の眺めは最高だ。目の前にひときわはっきりと見えるのは羽束山、そしてその右
奥に大船山、更に奥に大野山という北摂を代表する山々が高さを競っている。手前には不動岩と昨年末登
った鏑射山。背後の千丈寺山にかぶさって見えにくいがよく見れば三田富士や、加茂金毘羅山なども見え
ている。
山々を眺めているうちに山に登りたくなってきた。確かすぐ近くに見えているのが国見山の筈、と記憶を
辿り東に向う。国見山は一帯が森林公園になっていて舗装路が山の西側から北を巻いて東に向っている。
ほぼ真西に一ヶ所山へ入る踏跡を見つけロードをデポ(6時43分)、冬枯れの雑木林を歩き出すとすぐ
に404m山頂に到着(6時45分)。
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国見山山頂 |
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ま、高低差が20mそこそこなのでこんなものだろう。雑木に包まれて展望はない。『山ラン』と書かれ
た登頂標が一つ架かっているだけの気持ちのいい頂上だ。山頂のすぐ北側を遊歩道が通っているので北東
方向へ歩いて見ると歌碑が現われた。
八木米蔵氏(八木米次元西宮市長のお父さん?)の歌が刻まれている。
『国見山 東に摂河泉開け 西播丹路雲畑の中』
そのまんまの歌である。が、実際は展望はない。山頂に木々が茂っていなかった頃はまさに国見山だった
のであろう。
さて、もう一つこの近くに秀ケ辻山があった筈だ。国見山の山頂から樹幹越しに東に見える山がそれに違
いない。元来た道を戻り、ロードにまたがって国見山の北を回り込み国見荘まで走ると、手前に山に向っ
て踏跡がある。地形図は持ってきていないし、周囲に何も標識はないが、長年の感とでもいうのだろうか、
「登山口はここです」と踏跡が呼んでいるように思える。
またもやロードをデポして踏跡を中に入って行く。青いテープも現われる。小崩壊地を通り、ほぼ平坦な
山道を3分ほど歩けば右手に基本測量のポールが見え山頂に着く(7時06分)。標高403.1m、小
広いスペースに3等三角点が埋まっている。登り口から3−4分でこれまた山頂到着という超お手軽ピー
クハント。でもMTBなら100%乗車の初級者コースで結構楽しめそうな山である。山頂から更に道は
東南東に続いているが、MTBでないので元来た道を戻る。
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秀ケ辻山山頂 | 秀ケ辻山から国見山を望む |
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なにぶんにも地形図を持ってきていないので、これ以上は覚えていない。最後に生野高原入口の中継塔が
建つ394標高点山に登る。『名塩無線中継所』と書かれている。中継所裏の最高点に回ると西宮市水道
局の1級基準点が4周の石に守られて埋まっていた。風も弱く気温も上がってきた。ゆっくりと家に帰り
着いてもまだ8時になっていなかった。
(本日の走行距離 26km)
2003年3月23日(日)市島/葛原山〜杉山縦走(2.5万図 黒井)
三連休最終日も朝から好天の予報。結局3日間とも雨なしというこの季節にしては珍しくいい天気が続い
た。今日は一昨日走る予定だった、五台山から東にのびる尾根を縦走することに。
5時の気温0.6℃は季節に逆行してどんどん寒くなっている感じ。予想よりも早く晴たため放射冷却が
思いっきり効いたようである。6時07分支度を済ませて出発する。今日はアプローチが長いのでロード
だ。
足の疲れが残っていた一昨日とは異なり、寒いながらもまずまずのスピードで赤坂峠を通過するとR17
6を一直線に北上、篠山盆地以北で冷たい霧の洗礼を浴びながらも、柏原で軽食調達(8時25分)、石
生、黒井と廻って、8時57分市島町勅使に着く。
霧に包まれて視界ゼロ。曲がったカーブの回数とぼんやり見える近くの小山から判断して西へ折れると正
解だったようで、酒梨(さなせ)、与戸と村道を走り、乙河内(おとがわち)に入り鹿除けの扉を開けて
中に入りロードをデポする(9時15分)。
ようやく霧が晴れてきた。行く手左奥にはこの辺りの盟主、五台山が堂々とした姿を見せている。堰堤を
左手に見ながら林道を進むと右手に「火の用心」の標識が現われる。鉄塔Noは120。林道を離れ右の
山の中へ入ると林道と平行に山道がついている。しっかりした山道で落葉の絨毯がフカフカである。地形
図では林道と平行に200mほど破線路が続いてそこで途切れているが、実際はずっと続いているし、徐
々に標高を上げていく道である。
道はどんづまりで右手の谷筋を登って行く。途中で再び「火の用心」の標識が現われると、後は擬木階段
の連続で323.3m三角点南の尾根を登り、No120鉄塔に。ここで五台山東尾根の鉄塔(No12
1)を確認して、更に階段を辿っていく。
9時30分五台山東尾根に合流する。思ったとおり東尾根には切り開きがあり、快適なMTBハイウエイ
が続いているのが見てとれる。これはうれしい山歩きができそうだ。
ちょっと下れば323.3m4等三角点が現われる。点名寺奥。近くの木の枝に大柿氏のプレートが下が
っている。途中で見た蛍光ピンクの布はやはりそうだったようだ。プレートには島田氏も同行されたよう
だ。仲間が辿った道を行くというのはなんだか心強い気がする。
先を行くとすぐにNo121鉄塔に出る。南に展望が開けている。谷間を挟んで鷹取山が氷上槍の名に恥
じない勇姿を見せている。手入れされた山道はここまで。ここからはいつもの道に戻る。しかしこの尾根
は境界線、赤いプラ杭が続いているので何の問題もない。
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点名奥寺の三角点 | 121鉄塔より鷹取山 |
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しっかり踏跡は続いている。鉈目もたくさん入っている。でもMTBで連続乗車とはいきそうにもない。
いったん下って登り返しに入るとCa330ピーク、手前は雑木ヤブがうるさいが、ピークに立つとまた
歩きやすくなる。
松葉の絨毯をするすると下りれば葛原峠に着く(10時02分)。南北にしっかりと人の手で作られた跡
が残っている。
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葛原峠 |
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堀切りの峠を乗り越えて葛原山に向う。10分少々で小さな岩場が現れ葛原山山頂に(10時15分)。
346.9m、ここも4等三角点である。三角点から3mほど戻った岩場の上に立つと北に展望が開けて
いる。中央に堂々たる盛り上がりを見せているのは福知山の親不知(605m)のようだ。
暖かい日差しを受けて軽食休憩とする。樹幹越しに南側には愛宕山と五大山が見えている。10分ほど休
んでまた歩き始める。ここから尾根は南東に振る。アップダウンが何度も登場する。地形図ではほとんど
高低差のない尾根のように見えるが、等高線に現れない5m前後のアップダウンも多く、結構骨の折れる
ルートだ。
350mコブを二つ越え、前方に355標高点山を見ながら下っていると少し南に振りすぎる。すぐに補
正して出たところは日出の尾峠(10時45分)。ここにも大柿プレートがかかっている。2人は下鴨坂
の方に下ったとある。乙河内方面に道がついているかと探ってみたがその跡は認められなかった。
更に355山へ向う。いきなり巨岩が数個現れる。ここは南を回り込みながら上にあがり355山に立つ
(10時50分)。ここも展望はない。市島町側に広がっていた植林帯はいつしか雑木ヤブに変わってい
る。尾根筋に立つとまたいい切り開きが続いている。
徐々に杉山に近づいてはいるのだが、一向にまだその姿を見せない。Ca370のコブを越えて下りにか
かった時、初めて前方に杉山が現れる。
地形図では頂上手前が激斜面になっているように思われるが実際はさほどのことはなく簡単に山頂に到着
する(11時03分)。小広い山頂の中央に3等三角点が埋まっている。面白い三角点だ。三角点のまわ
りにコンクリートの環がはまっている。390.6m。本日の行程の最高点だ。三角点に腰をかけて少し
休む。
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杉山山頂 | 杉山南尾根から五台山、鷹取山 |
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大柿氏は間隔をおかずに二度この山並みを訪れている。2度目はここから更に東へ辿られたようだ。私は
南尾根を下る。
狙い通りにここにも切り開きがある。村の境界を示す赤いプラ杭が埋まっている。370mコブの先で大
きな崩壊地点に出る。崩れ落ちた石が積みあがったところへ下りる。疎林の向こうに五台山と鷹取山が高
さを競うように聳えている。いい風景だ。
明確な踏跡はないが歩き易い尾根で下るうちにはっきりとした踏み跡が現れる。地面の土が赤みを帯びて
きたなと思ったら崩落場所が現れる。いや、こんどは崩落ではない。あきらかに土を採取するために斜面
を削り取った跡のように見える。石生の向山連山にある硅石を採取した跡のよう感じだ。それにしてもこ
んな山奥まで登って来て採取するものって何だろう。
そんなことを思いながら尾根筋を下ると今度は右手に採取場所が現れる。今度は青みを帯びた岩石を採取
した跡だ。何だろうこの山は。調べて見ると面白いことがわかるかも知れない。
残念ながらそんな時間もないので先を続けて下る。はっきりとした切り開きに変わり、一層歩き易くなる。
するすると下りてくると249標高点山との鞍部に着く(11時28分)。切り開きは249山の方に続
いている。東の酒梨方面に下る道が付いている。西側に下る道は無い。
道はないが植林帯なので適当に斜面を下って降りていけば乙河内に向う村道に出た(11時33分)。
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乙河内から葛原山稜線を見上げる |
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靴の中に入ったゴミを取り出し、水分補給をして乙河内からデポ地へと向う。朝方通りかかった時は霧に
包まれ周囲の風景は何も見えなかったが、満開の梅越しに葛原山に連なる稜線を眺めながら歩く。
稜線直下は岸壁が屏風のように続いているのが見える。なかなか迫力のある眺めだ。朝の寒さはどこへ、
暑くなってきた。トレーナーの袖をまくりあげ、デポ地までヒバリの囀りを聞きながらのんびりと歩いた。
(本日の走行距離 152km)
2003年3月29日(土)山南/延命寺山〜カザシ縦走(2.5万図 丹波和田)
第17回ヤブ山歩きの会。昨年11月単独で歩いたコースをヤブ山歩きの会で取り上げることに。ここの
ところ会の名前とは裏腹にハイキング・コースばかり歩いていた。久しぶりに原点に戻ったというところか。
今日の参加メンバーはヒウラッチ、ミセスF、トレックF代の3人。F代は遂にTREKのMTBをGET、
晴れて昔の名前に戻ることができた。乗り合わせる列車はいつもの“篠山方面山行き御用達列車”、今日は
ヒウラッチも遅刻することなくすんなりと全員揃い、トレックF代のMTB体験マシンガン・トークを浴び
ているうちに谷川駅に到着(9時37分)。坂尻行きのバスに乗り換えて山本バス停で降りる(10時10分)。
午前中は曇の予報だったが、天気の快復は予想以上に早く薄日が差している。今日は気持ちのいい山歩きが
できそうだ。登山口の山本金毘羅神社に移動しようとしていると地元のおじさんが来て、親切にも最短距離
で神社の幟の立つ入口への道を教えてくれる。でもどう考えても他人の家の敷地の中を通っているような気
がするのだが…
それはさておき、幟の前で登山支度を済ませ登山にかかる。いきなりシカ除けのフェンスが現れるが、冷静
に鍵を開けて中に入り先を行く。
すぐに祠のある広場に着く。山本金毘羅神社である。祠だけしかないので立ち寄らずに延命寺山への登りに
かかる。
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登山の支度 | 延命寺山への急登 |
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いきなり踏跡程度のヤブ尾根の急登が始まる。本格的なヤブは初めてのヒウラッチが早くも興奮気味に何か
言ってる。今日は両手両足を使うから、と事前に言っておいたがようやく理解できたようだ。
立ち上がりの急登も標高220mラインあたりまでくると少しゆるやかになって一息つける。ヒウラッチは
早くも汗だく状態、下を向いて登ってきたのでメガネに汗が滴り落ちてまともに見えないと言っている。
花粉症のミセスFはいよいよ耐えられなくなってきた、とザックから買ってきたばかりのマスクを取り出す。
“ピッタリ・フィット”とは書いてあるが、どう見ても普通のマスク。本人もこんなんで大丈夫かいな、と
言いながらマスクを付けて準備完了。
山登りにマスクは負荷をかけてトレーニングをしているような感じだ。目も潤んでよく見えないという。ほ
んまに大丈夫かいな。
再び急登が始まる。トレースの練習も兼ねてトレックF代に先頭を歩かせる。今日も彼女の足取りは快適だ。
でも時々、ヒイラギの茂みに足を突っ込んで悲鳴をあげている。目の前にシダ籔が現れた。一瞬ひるむトレ
ックF代。なんとかクリアする。後続のミセスFとヒウラッチはシダ籔の中でコケている。
傾斜はまた緩くなる。が、安らぎの山歩きも束の間、いよいよ最後の急登に入る。標高差にして50mほど
をいっきに登ると頂上はもうすぐ。やがて北側からの稜線に合流、F代と一足先に延命寺山山頂に立って後
続を待つ(11時03分)。
しばらく待つと顔中マスクに覆われたミセスFと汗だくのヒウラッチが現れる。冷静に見るとかなり怪しい
2人だ。日差しはないが、風もなく暖かな山頂である。5分間ほど休憩の後、これからのルートを説明して
北のカザシに向かう。
「さっき歩いた道に似てますね」とはF代。
似ているんじゃない。一旦同じ道を戻っているのだ。まだ、彼女に先導をまかせるのはちょっと不安だ。
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延命寺山山頂 | カザシへ向かう激下りの斜面 |
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カザシへは一旦鞍部に向って下りがある。地形図からはそれほどの斜面には見えないが、鞍部手前に一ヶ所、
やや急な下りがある。一足先に下って鞍部で3人を待つがなかなかやって来ない。何をしているんだろうと
戻ると、3人3様で悪戦苦闘中。ズッこけるF代、磔の刑はミセスF、ヒウラッチも掴んだ木が腐っていて
コースアウト…。
やっとのことで3人は鞍部に着く。ここからは踏跡も明確な登り、途中に現れる展望の岩場で昼食にしよう
と元気付け歩き出す。しばらくはなだらかな雑木尾根の登りで時々日も差して周囲を包む空気も暖かくなっ
てきた。
やがて岩場が現れ出す。背後の延命寺山がよく見えるポイントで昼食タイム(11時40分)、40分ほど
休憩を取る。
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延命寺をバックに怪しい女? |
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さて、十分休憩を取ったところで再び出発。ここからは岩まじりの尾根伝いに山頂を目指すだけなのでヒウ
ラッチに先頭を任せる。張り切っているのか、全体のペース配分を読む余裕がないのか、どんどん先を歩い
ていく。昼食休憩ですっかり体がリラックス・モードに入ってしまったF代はリセットが大変だ。こんな山
の上でほっこりしてたって迎えのバスは来ない。
ピークを越えること3度、シカ除けのネットが現れ、ようやく山頂に3等三角点の埋まるカザシの頂きに着
く(12時45分)。標高560m、本日の最高点だ。休憩もそこそこに北西の519m標高点を目指して
歩きはじめる。今日のヤブ山歩きのハイライトはここからである。
尾根の上はシカ除けネットが張ってあるものだから、東側か西側かどちらか歩き易い方を選んで歩かねばな
らない。西側は植林のため伐採してあるので展望もよく、一見すると歩き易そうだが、実はイバラの猛攻撃
が待ち構えている。
東側はというと、まったくの雑木籔。藪の急斜面を尾根に平行にトラバースしながら進んでいかねばならな
いが、雑木に阻まれその都度進路を修正しながらの歩きが要求される。
いずれにしても尾根をはずさなければ大丈夫なので難しくはないのだが、3人にとってはまさにサバイバル
・コースとなったようでしきりに“歓声”があがる。
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イバラヤブの中を歩く |
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東側斜面を歩く。519標高点との鞍部に一足先に着いて後続を待つ。笑い声は聞こえるが姿はなかなか現
れない。そのうち10mほど下の斜面を横切って歩いているヒウラッチを見つけ呼び上げる。そうなのだ。
斜面の歩き易いところを歩いていると知らず知らずの内に少しずつ下がっていくのだ。
全員揃ったところで、今度はイバラ籔の西側を歩く。F代が早速サルトリイバラに絡まる。西側を向いてあ
れが千ケ峰と言っても聞いていない。しかし遥か奥に見える加美アルプス、槍ケ峰の勇姿はミセスFの心を
動かしたようで一度歩いてみたいと言う。
13時28分、悪戦苦闘の末519m標高点に到着。F代の口数が少なくなる。ちょっとお疲れが出たか。
ここで尾根道は北西から北東に変わる。シカ除けネットからは解放される。5分ほどでCa480コブに着く。
ここで再び現れたシカ除けネットをくぐり、岩屋山への稜線を離れ東の枝尾根を下る。ここから下の林道ま
で標高差260m、いっきに下る。先頭をヒウラッチ、F代、ミセスFの順で下る。ここまで何度もコケま
くっているメンバー、最後尾からデジカメを構え、その一瞬を撮ろうとするが、なかなかシャッターチャン
スは現れない。
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山本への下り |
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カメラをしまったところで前を歩いていたミセスFが、殆ど同時にF代がコケる。ヒウラッチはF代が後ろ
から猛スピードで追いかけてくるように感じたとかで休むこともなくいっきに林道に降り立つ(13時58
分)。あとはのんびりバス停へ。久しぶりに充実のヤブ山歩きとなった。
2003年3月30日(日)北摂/杉生新田591峰(2.5万図 福住)
杉生新田591峰とは猪名川町最奥の集落、杉生新田の東約1kmに聳える無名峰。高岳の北の711標高
点から西へ弓なりにのびる尾根の中央に丸い頂を突き上げる山で、西側から見るピラミダルな姿に一度登っ
てみたいと思っていた山である。(妻恋地蔵さんこと広谷良韶氏の著書には『高ンボ』という名で紹介され
ている)
6時07分、今日は行動時間に制約があるのでロードで走る。昨日の歩きの疲れも殆ど無く杉生で食料調達
をして県道を北上、7時41分広瀬川沿いの林道に入る。20mほど入ったところで林道はゲートで閉ざさ
れている。
支度を済ませて取り付きを探しながら歩き出す。浅い谷地形を過ぎたところで登れそうなポイントを見つけ、
雑木ヤブの斜面をヤブ漕ぎで登る。倒木も多いが、ヤブは密生しておらず10分ほどで591峰から南西に
のびる尾根に出る(7時55分)。
期待したとおり踏跡がある。村の境界になっているようで石の杭が埋まっている。地形図のCa420m等
高線ラインあたりか。尾根を歩くとすぐに岩マークのあるCa430コブに。マツの落葉が堆積したコブで
岩らしきものは見えないが、北東を見ると手前のザレた斜面越しに591峰が見えている。いつもの丹波の
風景とは違って六甲の山にいるような景色がひろがっている。
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尾根筋に踏み跡が | Ca.430コブから591峰 |
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昨日に引き続きうららかな春の陽気、背の低いマツの地帯をぬけてCa440コブに出る(8時10分)。
南東方向にむかってザレた斜面が広がっている。抜群の展望ポイントである。南は高岳の稜線の向こうに堂
床、丸山、愛宕山(514m)が広がり、遠くに中山連山が霞んで見える。
西を振り返ると冬枯れの大野山が美しい。今日はデジカメの出番が多い。これではなかなか先に進まない。
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Ca.440コブから早春の大野山 | Ca.440コブから南の眺め |
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一旦下って登り返すと南に小さな枝尾根を伸ばすCa440等高線ポイント。明確な踏跡は尚も続く。やが
て591峰の登りにかかる(8時25分)。ここから激登りが始まる。標高差にして7、80mだが、氷上
の鷹取山への登りを凌ぐのではないかと思われる急登。昨日の延命寺山の登りなんてものの数に入らない。
ところどころ岩も現れる激斜面で、掴まる木のないところは四つんばいになって登らねばならない。時間に
してものの5分ほどだが、なかなか楽しい登りである。急斜面を登りきるとなだらかになり、樹幹越しに杉
生新田への県道が遥か下に見え、進むほどに杉生新田の峠の茶屋が眼下に見える。
ゆっくり眺めながら591峰山頂に着く(8時35分)。頂上にも石の境界杭が埋まっている。丸い山頂で
雑木に覆われ展望はないが、一人静かに早春の雑木山を楽しむには最高のロケーションだ。野鳥の声を聞き
ながら軽食タイムを楽しむ。
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591峰山頂 |
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ゆっくりしている時間がないので下山にかかる。本来ならば711mコブまで歩いていきたいところだが、
下山にかからねばならない。ピストンは好きではないが、途中から林道に下りるルートを探りながら戻るこ
とにする。
さきほど5分かけて登った激斜面を下っていくことに。途中で激斜面の様子を写そうとデジカメで何枚か撮
ってみたが、どれも落葉のヤブの壁でパッとしない。そうこうしているうちに激坂を下りきってしまい、C
a440ポイントまで戻ってきてしまった(9時00分)。
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Ca.440南尾根の様子 |
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ここは南に小さな尾根を分けるところだ。南にも行けそうなので歩いて見ると、ここにもザレ場があり、南
に展望が開けている。美しい景色を見ながらザレ場の枝尾根を下っていく。下から広瀬川のせせらぎが聞こ
えてくる。人が歩いたあとがある。意外と簡単に下って来たなと思っていたらもう林道が見え、最後はガケ
を飛び降りて林道に出る(9時06分)。今度、時間のある時に高岳まで歩き通してみよう。
(本日の走行距離 97km)
織田(おりた)さんへのメールはbabrx800@jttk.zaq.ne.jpまで・・・。
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