山を駈ける風になれ2006年 11月号

 
2006年10月9日(月)篠山/多紀連山周回+殿山(2.5万図 村雲他)  
3連休の最終日、今日も昨日に続いて好天が予想される絶好のサイクリング日和。栗柄峠〜鼓峠〜藤坂峠
と多紀連山の裏側を回り、福住から天王峠(脛擦り坂)越えで宝塚に戻ってくるというたっぷりサイクリ
ング・プランを立てて5時44分自宅を出る。

キンモクセイが香る季節になった。名塩の古い街並みを走ると朝の凛とした空気の中に、ほのかに甘い香
りが漂っている。やはり早朝は気持ちがいい。が、夏仕様のウェアでは少し肌寒い。それもそのはず。赤
坂峠の道路脇の気温表示は9℃だ。
西風が強いせいでいつもより2分弱遅いタイムで古市を通過、篠山盆地に入るとやや気温が上昇、今度は
北風に変わり、向い風の中ゆっくりモードで栗柄峠に到着する(7時52分)。

ひと息ついてから鼓峠に向かう。鼓峠を通過すれば本日のお待ちかね、カッ飛びの下り。実は先週もここ
を走ったのだが、前を走るコーナリングの下手なクルマに邪魔されていまいち消化不良気味。しかし今日
は気持ちよく下れそうだ。
宮立のBSを越えたところで『シャクナゲの寺、松隣禅寺』という立て札が目に入り、県道をそれ、右に
入って緩い坂を登っていくと本堂建替え工事中の松隣禅寺の前に着いた(8時09分)。
松隣寺と殿山(後方左の山)鞍部に乗る

シャクナゲの季節でも無いのに、何故立て札が目に入ったのかわからないが(先週は霧だったので見えな かったことは確か)、これも何かの縁。改めて地形図を広げると、背後に321.5m殿山という山があ るではないか。なにやら山城の址のような形をしている。ちょっと寄り道をしてみることにする。 ロードをお寺の下のゲートボール場の脇にデポし、山門をくぐり、大工さんが仕事をしている横を通り、 お墓の奥から北西にあるCa310山との間の広い谷筋を詰めて鞍部に(8時30分)。谷筋も道は無か ったが、鞍部に着いても殿山方面に明確な踏み跡は無い。 が、歩けないヤブではないので5分ほどでCa320ラインに乗っかると、後は平坦地を行くだけ。やが て前方にはっきりと残っている堀切が現れ、それを越えるといかにも砦の跡と思われる遺構が次々現れる。 三角点は平坦地の西端に静かに埋まっていた(8時40分)。
平坦な山頂はっきりとした掘切りが残っている

このまま東に下りて松隣禅寺までぐるっと歩いて戻ろうと思ったが、どうにもヤブが煩そう。膝丸出しの 短いレーパンでは足が痒くて仕方ない。おとなしくピストンで下山する(8時55分)。 ひょんなことから山城巡りをしてしまった。再びロードにまたがりオンロード・サイクリングを続ける。 緑陰の藤坂峠をクリア、藤坂川に沿って方向が南に向く頃から待望の追い風区間に入る。ご機嫌なスピー ドで福住の安田へ(9時45分)。 コンビニで本日1回目の軽食休憩。エネルギー補給をしたところで、旧道のR173を辿って天王。羽束 川沿いに籠坊温泉、木器と走り千刈方面へ。満開のソバの花、コスモス畑を眺めながら秋の1日、サイク リングを満喫した。 (本日の走行距離145km) 2006年10月14日(土)篠山/曽地奥峠〜篠山市街地ポタリング(2.5万図 篠山他)   この週末も好天が期待できそう。朝からいつもの北摂トレーニング・コースを走ろうかと、5時53分ロ ードで出発する。始めはお気軽散歩のつもりで走っていたが、何故か立て続けに黄信号で交差点をクリア している間にペースアップ。1時間15分で杉生到着は普段と変わらない。 凛とした空気は緊張感が漂っている。しぜんと気分もしゃきっとなったところで杉生新田を通過すると、 トレーニング・コースからはずれ、久しぶりに西峠に向かう。西峠もいい感じでクリア、下りは俄然爆走 モード。今年最速の66km/hをマークすると、そのままの勢いで後川中から曽地奥への峠越えにかかる。
凛とした空気が流れる曽地奥へ抜ける峠

ここの峠越えも好きな道の一つである。ロードで舗装路を走っているとは思えないほど自然がいっぱいだ。 7時55分峠の頂上に着く。天狗岩を眺めながら休憩する。なにやらヤブの中でカサコソ音がする。覗い てみるとウスタビガだろうか。大きな蛾が最後の命を振り絞ってもがいている。秋も深まるとものの哀れ を誘う。 落ち葉をサクサク踏みしめながら篠山盆地へ下る。曽地中ではお祭りの準備中だ。日置に出て旧R372 を走る。道の両側の家々に大きな暖簾のようなものが掛けてある。どこの家も一斉に玄関前を飾っている。 “日置軒先ミュージアム”と書かれてある。道を通る人の目を楽しませてくれる、粋な企画に思わずポタ リング・モードに。
日置軒先ミュージアムに参加のお宅まだ観光客のいない河原町

八上から京口橋を渡って河原町へ。観光客のいない妻入商家群を1人堪能する。お店の軒先に並んでいる 黒豆の枝豆を眺めながら二階町に入ると、横合いの倉庫からいきなり山車が出てくる。春日神社の秋のお 祭りだ。 「山車の曳き手がみんな年金もらってる人ばかりで」 と笑いながら教えて頂いた山車の名前は『剣鉾号』というそうだ。
剣鉾号という山車が倉から出てきました

市街地の中心部を抜けたところで軽食休憩をしながら地形図を広げる。名前の付いている山でまだ訪れた ことが無い山があったことに気付く。東吹にある東城山(289m)である。破線が山頂近くの施設跡ま で続いている。簡単に立ち寄れそうだ。 東岡屋から渡瀬橋を渡り、篠山川沿いにぐるりと南に回りこみ、溜池の横を通って鞍部に着く(9時05 分)。地道の林道幅のよく踏まれた道が続いている。山頂へは鞍部を少し戻ったところにある踏跡を辿る。
東城山の真ん中を南北につなぐ峠

塩ビのパイプを使って作った階段を2度ばかり登ると目の前に“城壁”と見まがうばかりのコンクリート 壁が現れる。地形図の施設マークである。右に回りこんで施設の横に出、背丈も没するヤブを抜けると最 高点に着く(9時15分)。
東城山山頂で見つけた秋の味覚(?)

どう写真を撮ってもヤブ。全く絵にならないので足元に生えていた大きなキノコを撮る。カサの直径は1 5センチくらい。ヤブが煩いので麓に戻る(9時25分)。 だいぶ気温が高くなってきた。あとはのんびりツーリング。ゆっくり景色を楽しみながら家に戻ればまだ お昼前だった。 (本日の走行距離119km) 2006年10月21日(土)篠山/点名 大野〜みなの沢環縦走(2.5万図 福住)   いい天気が続きます。サイクリングにはベスト・シーズンですが、そろそろ山にも入りたい。そんな両方 をかなえてくれるコースを、というわけで表記のコースを選択する。 籠坊温泉の北に広がる弥十郎山塊をまだ歩いたことのないルートで訪ねてみようというわけである。 5時50分、今日もロードで出発する。ウェアはまだ完全に夏仕様。走り出しは少し肌寒いが、すぐに慣 れる。昔は10月下旬ともなればウィンドブレーカーを着て走っていたものだが、それだけ地球の温暖化 が進んだか、それとも歳と共に気温に鈍感になったか・・・。 珍しいくらいに、悉く信号にひっかかっていた市街地を抜け、猪名川町に入ると快調な走りが戻ってきた。 万善で前方にローディー発見。『中元かしわ店』の前でパスする。挨拶がてら顔を覗くと色白な兄ちゃん だ。“季節サイクリスト”には負けねえ。 杉生で水分調達の後、杉生新田、泉郷峠を経て、一旦能勢天王まで走る(7時45分)。北寄りの向い風 で最後はだいぶスピードが落ちた。少憩の後、羽束川沿いに籠坊温泉を通過、大野への上り口と決めてい た貯水タンクの階段下に到着する(8時03分)。 最初の階段を登ったところにロードをデポ。仕度を整えて山歩きにかかる。振り返れば山々は紅葉が始ま りかけている。昔の大映の怪獣映画に出てきそうな子供だましの宇宙人基地にもみえる水道施設の横の階 段を登りきると尾根に出る。わずか5分の距離である。
貯水施設から振り返れば紅葉がちらほら・・・

尾根筋を北に向かう。あるかなしかの踏跡が続いている。落ち葉が厚く堆積しており、人の手で作ったも のか自然に出来たものか判別がつかない踏跡のような箇所もあるが、総じて歩きやすい尾根で登り口から 30分ほどで4等三角点の埋まる大野(581.9m)に着く(8時35分)。 三角点への最後のひと登りだけがヤブだ。南に大野山が見えるくらいで展望は無い。続いて北に向かう。
点名「大野」三角点付近の様子大野から大野山をみる

Ca610コブを過ぎると急に視界が開ける。No155鉄塔ポイントである(8時47分)。北東に見 える浄仙山(701m)は指呼の間、連日の好天で霞んではいるが、西は天上畑、千丈寺山から白髪岳ま で見渡せる。また高城山が丹波富士の名に相応しい姿をみせてくれる。
No155鉄塔からの眺め
富士山形の山は高城山
浄仙山をこういう角度で見られるのは
ここだけかも
天上畑。左奥は千丈寺山

本日一番の絶景ポイントを過ぎると、踏跡は巡視路に変わり、格段に歩き易くなる。Ca660ラインに 乗るとすぐに弥十郎ケ岳ハイキングコース、吊り尾根のタワと合流する(9時03分)。
巡視路は快適小径弥十郎ケ岳ハイキングコースに合流

静かなハイキングコースだが、10年ぶりに歩くと、テープの類の煩いのに辟易する。そんなにいっぱい 色とりどりに巻かなくても、どう考えても間違えようのない径である。こんなにはっきりした径でもテー プを巻かなくては歩けないような者は来るべきではないと思う。
みなの沢を下ってゴール

ハイキングコースに合流して10分ほどでみなの沢コース分岐に到着する。麓の橋が長い間通行止めにな っていたので、もっと荒れているかと思っていたが、意外と歩き易く、あっという間に新月楼を建て直し ている(?)横を通り、新しく架けられた橋を渡って県道に出る(9時32分)。 デポした所まで戻って再び走り出す。すれ違うサイクリストが多い。後半は追い風、満開のコスモス畑な どを楽しみながら、気持ちのいい秋の1日を楽しんだ。 (本日の走行距離104km) 2006年10月28日(土)西紀・瑞穂/鎌谷奥林道周回(2.5万図 村雲、兎原)   今週末もいい天気に恵まれそうです。今日はどーんと遠くまで走りたい。しかもまだ走ったことの無い気 持ちのいい道を求めて・・・。ということで表記のコースを走ることにする。鎌谷奥林道とは、旧西紀町 も遠(おち)方から旧瑞穂町の鎌谷中に通じている林道のことである。 5時55分、ロードで出発する。夜明け前だが、じきに明るくなる。真夏のウェアにウィンドブレーカー を羽織っただけの恰好。いつまでも暖かい。とはいえ気温12℃の赤坂峠をクリアすると更に気温は下が る。道路脇の気温表示9℃の新三田を過ぎると、藍本付近からは霧の中。指先がすっかりかじかんでしま う。 弱い向い風が続き徐々にスピードダウン、8時05分どうにか栗柄峠に到着する。ようやく霧が晴れてき た。西ケ岳の上空に青空が広がる。喉を潤してから再びロードにまたがる。鼓峠を越えると爆走・・・の はずが、向い風で全くスピードがのらない。ま、霧だから安全運転でいくか。 本郷を過ぎ、林道を走る前に簡単に登れそうな三角点「川原山」に立ち寄ることにする。ところがである。 霧が深くて山の形がつかめない。近くにいたおばあさんに登り道を訊いてみたが耳が遠いとのことで埒が あかない。丁重にお礼を言って遠方へ向かう。 草山温泉の源泉タンクの横を走り(8時42分)、4つ辻を右折して広い道を鎌谷方面へ向かう。道はす ぐに植林帯の中を走る1車線の道に変わる。カーブを繰り返しながら徐々に上っていくサイクリングに最 高の道である。
草山温泉の源泉タンクです鎌谷林道。クルマはまず来ません

峠は京都府と兵庫県の境界になっている(8時50分)。下れば京丹波町。林道の両側は開ける。霧が晴 れて鷲尾深山の山頂部が見えてきた。 左手に「中山天狗岩」と書かれた案内標識を見ながら先を行くと、「観音山」の前に到着(9時04分)。 頂上には東屋がある。道路脇の小さな小丘で麓との標高差は10m。少し横に回り込めば三角点の測量ポ ールが見える。 こんなところに三角点があったっけ。手持ちの地形図には無いが、三角点のある山なられっきとした山(?) だと解釈して観音山に登る。とは言っても登山口から山頂まで所要時間1分、その途中に4等三角点が埋 まっている。東屋のある山頂の方が三角点より3mほど高い。
4等三角点 鎌谷中のどかな風景です観音山。徒歩1分、かわいい山です

東屋の中に入って腰掛ける。のどかな里の秋の風景が広がる。軽トラが1台集落の中を走っているだけ。 他に動いているものはない。 しばらく休んだあと再び走り出す。鎌谷中で南に折れ、弓谷林道を行く。ここも1車線の林道だが舗装路 である。しかし通るクルマも殆ど無いのだろう、アスファルトの上に黄緑色のコケが生えている。 林道は徐々に斜度を上げ、大きく左にカーブするとすぐに弓谷峠に着く(9時37分)。ここも分水嶺だ。
弓谷峠

八ケ尾山の勇姿を裏側から眺められる面白いポイントだ。風は南東に向きを変えたようである。帰りも長 い向い風との戦いになりそうだ。ま、ゆっくり帰るとしよう。 R173を細工所まで走り、泉の交差点で左折、R372の旧道を西へ。R176に合流して帰路についた。 (本日の走行距離142km) ※観音山の三角点は点名「鎌谷中」という4等三角点。198.9m。地形図に載っていないのも道理、平 成16年8月19日に設置された三角点であった。 織田(おりた)さんへのメールはbabrx800@jttk.zaq.ne.jpまで・・・。

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